カラスと友達になった話~前編

人とカラスと柴犬と 命の不思議
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長い話になりましたね、植物セラピー
書いてるとどうしても、あれもこれもとなって、結局長文になるんです。
困ったものです。
今日はその反省をしつつ、軽い話をお届けします。
カラスと友達になった話、その前編です。
人とカラスと柴犬と

☆突然飛びこんできたカラスの子

もう30年も前の話。
私が出勤中に自転車で走っていた時。
林の中で突然上から、カラスの子が私の胸に飛び込んできました。

どうも、巣から落ちる瞬間に私が通りがかったようでした。
当然、親ガラスは半狂乱で攻撃してきました。
しかし、親ガラスは子が心配なだけ。

カラスの攻撃はクチバシではなく足だとは知ってましたので、私は怖くない。
それで胸にしがみついた子ガラスを地面に下ろそうとしたのですが、私から離れません。
親ガラスがあんなに心配してるのに、こんな事ってある??

幸いと言うかなんというか、当時の私の職場は、その林から歩いて3分の場所。
出勤時間にもその時余裕がありませんでした。
なのでとりあえず職場まで行って、自転車を止めて子ガラスを離そうとしました。
ですが、嫌がります、離れようとしません。
カラス
当然、親ガラスは烈火のごとく怒る。
「ひとごろし~ひとさらい~」みたいな感じでバサバサ寄ってくる。

これはいけないと、もう子ガラスをなだめながら、脇に下ろし、近くにあった段ボール箱にフタをしないで入れたんです。
新聞紙も引いてあげて。
そして、野良猫などに襲われないように少し高い所に置いて、あとは親さんよろしくねと仕事に入りました。
人とカラスと柴犬と
※写真は、エサを親ガラスにもらう子。口を開けると中が赤いのが子の特徴。

☆信頼してくれたの??

ところが、です。
その日夕方仕事が終わって、カラスを入れておいた段ボール箱を片付けようと行ってみたら、まだ子ガラスがいました。
そうか、まだ飛べないんだ、とその時ようやく気付いた私。
鈍感すぎますよね💦

あれ?親は??
そう思って見回すと、近くの電柱にカラス、、あれが、、親?
幸い、段ボールを置いた場所には屋根があり、親ガラスはいつでも中に入れる状態。
だから一応、水だけは子ガラスが飲めるようにしておいて、その日は帰宅しました。

そしてその翌朝も、子ガラスはそこに居て、やはり親ガラスだろうなというのが一羽。
もしかして、まだ巣にも子ガラスたちが居るのかな。
それで昼休みに離れて見ていると、段ボールにエサらしきものを運ぶ親ガラス。
その内、子ガラスを私がのぞくと、口を大きく開いてエサをねだるようになりました。
まさか、それはいけないと、野生の鳥ですからね、変に馴れちゃいけない。
でもかわいいので、指で頭をなでてやると目を閉じる。

それで3日後には動きが活発になって、4日目には親と元の巣あたりに戻ったようでした。
人とカラスと柴犬と
※写真は、エサを親ガラスにもらう子。口の中の赤が、親の給仕本能をくすぐるようです。親から餌をもらう時、ゴアゴゴゴアゴアみたいな鳴き声を出すのも特徴です。

☆不思議な友情

なぜ、元の巣に戻ったのが分かるのかと申しますと、仕事場の行き帰りに、近づいてくるカラスがいるんですね。
段ボールがカラになった翌朝から。

おやおやと思い、休日にその林に行ってみると、意図的にカラスの数羽が私の近くに来てノコノコと歩いたりしてる。
これは面白いと、次の休みには私の愛犬も連れて行ってみました。
「この犬は、私の家族ですよ」と言う気持ちで。

もちろん最初は警戒されました。

ところが、10回ほど通う内、愛犬が寝転んでいるその背中に体を寄せて、カラスが休んでるんです。
ちょっと衝撃でした、と言うか、感動。

そこからです。
私が興味をもってカラスについて調べ出したのは。
人とカラスと柴犬と

☆元々は神聖な鳥

現代では、害鳥扱いされる場面が多くなったカラスです。
しかし、大昔は神聖な鳥として扱われていたようです。
その代表格が、八咫烏(ヤタガラス)。

これは太陽に住むと言われた三本足のカラスで、近年では日本サッカーのキャラクターになっていますね。
さて、この八咫烏。
紀伊の熊野三山では、それを描いた烏文字(からすもじ)の牛王符(ごおうふ)が有名。
これが気になりましてね。
平成の始めに東京から自転車で、和歌山県熊野三山へ詣でたことがあります。
人とカラスと柴犬と

やはり電車や飛行機やバスや車では、有難みがありません。
かといって、徒歩だと仕事の休みが取れない。
折衷案で、自転車となった次第。

そしてこれがその時いただいた熊野牛王符。
「おからすさま」とも言われています。
※写真は、熊野本宮のもの
熊野牛王符 本宮

このように、神道でカラスは、神の使いやお告げの象徴として描かれています。
また、各地の伝承でも知恵やメッセージの伝達者としての象徴とされることが多い動物。
という事は、神道は自然宗教ですから、カラスと森の関係も何らかの形でそこに込められているのかもしれないですね。
人とカラスと柴犬と

さてその私と愛犬と仲良くなったカラスの一家ですが、やがてここにキタキツネが絡んできます。
この続きは次回のお楽しみという事で、本日ここまで。 
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳い一日を💐

< カラスと友達になった話~後編へ続く

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
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