☆お正月と松の関係
さてクリスマスが過ぎ、年末に向けてまっしぐら、ですね。
そこで今日から大晦日あたりまで、日本文化に根付いた「松」についてお話していきます。
はたして昔の日本人は「松」になにを託したのでしょうか?
そんなお話です。
・松に宿るということ
日本には古来から、アカマツ・クロマツ・ゴヨウマツ・ハイマツなどがありました。
その理由はまず第一に、不老長寿を表す縁起の良い木(瑞樹)であること。
寒い冬でも緑の葉をたたえて、凛としていますよね。
これに健康な永遠の命のイメージを重ねたのです。
そして、仏教伝来以前の日本古来の自然宗教である神道。
そこでは、カミが下りて来て宿る(休む)のがおおむね大木で、その中でも松は特にカミが好んで宿る木とされたのです。
そしてあの鋭い葉先は、魔を退散させるという意味が重ねられたようです。
・自然を受け入れるのが日本文化
そんなめでたい木である松は、寒い正月にさえ青々と緑をたたえています。
この生命力を、日本人は分けて頂こうと考えた。
そこで、門松が新年の魔除けも込めて家の玄関口に置かれるようになるのですが。
その前に、、、。
「子の日の遊び」と言う行事がありました。
これは「ねのひのあそび」という物です。
「子日遊」と漢字三文字で表すこともあります。
これは確か、、平安時代に生まれた行事だったと思いますが、今では廃れていますね。
ただ、箏曲には子日遊と言う曲が今でも残っているようです。
さてこの、子の日の遊び。
どういうものかと申しますとですね。
・子の日の遊び
正月最初にやってくる「子の日」
そこでこの行事が行われました。
旧暦では、日を十二支で表していましたから、そのうちの子(ネズミ)の日。
山に出かけて、小さな松を引き抜いて、健康と長寿を願ったそうです。
さらに、若菜を摘んだり、宴をひらいたり。
これが「子の日の遊び」なんですね。
小さな松を引き抜くだなんて随分と乱暴にも思えます。
ところが、今のようにニンゲンが多くない時代です。
また今のように自然が少なくない時代です。
松の近くには、今でもですけど、こぼれ種からあちこちに小さな松が生えてるんです。
そりゃもう、一本の大きな松の周囲には普通に50本ほど生えてると思います。
あ、もちろん、人の手の入らない場所では、です。
そうして松でその年の健康と幸いを願った風習の名残が、門松には有るそうですね。
とても良い風情の名残は、今でもあちこちで見られます。
ということで、今日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳い一日をお過ごしください💐
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