お正月の準備

松迎え 古典園芸
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☆歳神様をお迎えする準備

さて、昨年の今頃、松についての話をたくさんしました。
< お正月の松の話①
ここから始まって、< 三箇日めでたい話~お正月の松の話⑨ あたりまで。

日本人の太古からの宗教観(自然観)から申しますと、カミが松に宿るので、松を祀(まつ)る。
そこから祭りや政(まつりごと)と言う言葉が生まれたなんて話をしました。
松迎え

お正月には、歳神さまというカミが各家々にいらっしゃるのでさまというカミが各家々にいらっしゃるので、その時、宿られる松を準備するのが松迎え。
そして松を経由して、本格的に宿られるのが鏡餅。
正月明けて、その破片を、歳神様の宿った一部、つまりお歳魂(お年玉)として体内に取り込むまでが、松の内。
鏡餅

その歳神様ですが、ご利益が以下。
・長寿
・無病息災
・家内安全
・五穀豊穣
・商売繁盛

特にきちんと迎えられた歳神様からは、以上のような効果が高く得られましょうという事で、「どうぞ良いお歳を」なんて挨拶が残っていますよね。

それならば、まずは良い松を山に頂きに参らねばなりません。
松迎えは12月13日から始めて良いとなっておりますから、もう今日あたりになると、いつ行っても良いわけです。
松迎え

☆旧暦と新暦

実際にはそう言った古くからの行事は、旧暦(太陽太陰暦)に沿って行われるものです。
ところが私達は普段、新暦(太陽暦)で動いています。
この新暦は、明治6年(1873年)に日本に導入されましたので、それまで本来の季節感や農作物に基準を置いた日本古来の年中行事も、妙にズレてしまい、元々の意味合いが見えにくくなっています。

元々日本での正月は、来年で申しますと1月29日となります。
そしてその場合、正月事始め(松迎えや大掃除始め)は1月12日となるのです。

とは申せ、世の中は新暦で動いておりますから、まぁそこは妥協して、新暦に旧暦を(強引に)当てはめまして。
ここがややこしい所ですが。
松迎え

今月で申せば、13日金曜日が松迎えと大掃除開始。
正月飾りをここまでに終えなければという日は、今月28日土曜日となります。
ここまでにきちんと、歳神様を迎える準備ができれば、来年は「無病息災で家内安全が保たれ、五穀豊穣で食にも困らず、商売繁盛でまぁ仕事運も順調となり、長寿も約束される」という事なのです。

という事で私も近日中に、近くの山へ松を拾いに行くつもりです。
強風の翌日、落ちている若枝があればそれを拾おうと思っていますし、以前お話した子の日の遊びみたいに、松の幼苗(今年芽生えたばかりの自然発生苗)があれば、それを。

但し、森の中が今はこんな感じですから、なかなかこの時期の近畿地方のようには参りませんね。
よ~く探さねば。
冬の森
という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
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