☆桜前線について
桜前線のゴールというニュース
今朝のニュースをみていたら、昨日(6日)に「桜前線が、ゴールに到達しました」とありました。
ここで言う、桜前線のゴールとは本土最東端の桜。
根室市にある清隆寺のチシマザクラの事です。
< 根室市観光協会 日本一遅い桜
つまり昨日、清隆寺のチシマザクラの標準木がついに6輪咲いたという事です。
本州では、夏日の予報が出ていたこのゴールデンウィークでしたが、北の果て根室市では、桜の開花です。
日本の季節の移ろいは、やはり面白いですね、そして美しい。
桜前線について
さて、その桜前線。
正確には、「サクラの開花予想の等期日線図」または「サクラの開花の等期日線図」の事を言います。
それをマスコミが、桜前線と名付けて広く定着させました。
気象庁観測対象の桜は、おもにソメイヨシノ。
ソメイヨシノは、九州から北海道の石狩平野あたりまで植えられているので、大部分がこの品種で開花調査されます。
ところが沖縄地方にはソメイヨシノが無いので、ヒカンザクラが調査対象となります。
このヒカンザクラは、沖縄奄美地方にありまして、開花が早くて1月中旬ごろから開花を始めるんです。
そして北海道石狩地方より北や東の方面では、エゾヤマザクラが調査対象となっています。
こちらは4月下旬から咲き始め。
そこで気象庁の調査による今年の「サクラの開花の等期日線図」では、最終開花確認日が、釧路市のエゾヤマザクラで、5月3日となりました。
ゴールが6日と書かれた理由
気象庁の「サクラの開花の等期日線図」、いわゆる桜前線は5月3日で終わっています。
なのにどうして今朝のニュースでは、根室市清隆寺のサクラ開花が5月6日で、桜前線のゴールと呼ばれたのでしょうか?
それには少しカラクリがあって、現在の気象庁のサクラ開花調査からは、根室市が2011年より外されているからです。
< サクラ開花と、失われていくものたち
そこで根室市は、根室市観光協会がその調査を引き継いで、民間独自で情報を出しています。
ただし民間情報なので、正式には「サクラの開花の等期日線図」には入る事ができないという訳です。
また、気象庁が過去に根室市のサクラ開花のデータを観測していた時も、根室市だけはチシマザクラが観測対象でしたから微妙になんらかの特徴があるのかもしれませんね。
そういう訳で、公式にはサクラ前線のゴールは、釧路市ヤマザクラが咲いた5月3日。
でも2011年以前に行われていた調査であるならば、根室市清隆寺のチシマザクラが咲いた5月6日となる訳です。
※この清隆寺のチシマザクラは、北方領土の国後島から移された木です。
ともあれ、日本列島を南から北へと移ってきた桜前線は昨日、一番最後の場所に着きました。