☆10代で教わった、森を歩く技術が深い
・夢を持つ人、持てない人
セミナーのあととかに、お若い方と話していると楽しいですね。
やはり人生これからなので、抱いてる夢に勢いがあるんです。
その夢も人それぞれ、多岐にわたっていますから、聴いててこちらもワクワクします。
でもたまに、夢を持てていない人もいる。
それでもこれからなんとか、持とうと頑張ってる方は良いんです。
けれども、もう持てないし持つ気も無いという方に出会う時があって、これは切ないですね。
これでは将来、人生そのものが面白くなくなってくるのが分かるからです。
やはり、お若い方には人生の夢を抱いてハツラツと毎日を過ごしてほしいと願ってます。
私がこうしてお伝えさせていただいている「植物育て」。
これが、そんな方の夢探しの一助になれれば、なんていうのも私の夢の一つなんです。
・アラスカの森で迷った、若い私
さて話は少し変わりますが、私が18歳が終わろうとしていた頃。
私は、アメリカ合衆国のアラスカ州に居りました
その時、ある方(Yさん)と氷河を見るために、無人地帯の海岸に降りて。
そこから、森を抜けて氷河までの道順(ルート)を私が決めることになりました。
まぁ、今にして思えばYさんが、若い私に経験を積ませてくださるためだったと分かるのですが。
結果的に私はその時、道(ルート取り)を間違えてしまいました。
道と言っても、道そのものが有って無いような深い森です。
実は途中、あ、間違えてしまったかもとは気づいたんです。
ところが、若い私は、前に進むことしか知らずに余計に迷ってしまったんですね。
そうしていよいよどうにもならないというところまで迷い進んだ時。
同行していたYさんが救ってくださったんです。
・森を歩く技術を教わった思い出
Yさんは、野外生活経験を長いこと積まれていた30代半ばの日本人。
どうにも動けなくなった私に、こうおっしゃった。
「森で迷ったと感じた時は、まず足を止める事。
そして、間違いないと確信が持てる場所まで戻る事。」
それで私は、こう返したんです。
「いえ、戻ろうにも、どっちに戻っていいかさえ分からないんです。」
だって、変に戻ろうとしてその方向がズレていたら、余計に迷う事になりますから。
この後のYさんの言葉は、今でも私の中に強く活き活きと残っています。
それぐらい衝撃でした。
その言葉とは、、、。
「戻れないはずだよ、君は前ばかり見ていた。
だから前の風景しか知らない。
だから迷っても、確実な場所まで戻れなくて迷ったままになる。
迷わないためには、時々振り返って、後ろの風景を覚えておくべきだ。
そうすれば、戻れる。」
それから、後ろの風景を覚えていたYさんに連れられて。
見事、30分後には確実に間違いのない分岐点まで戻れたのでした。
この後、森を正しく抜けて、小石の平地を突っ切って。
目にした氷河の青色は一生忘れないと思います。
氷河湖越しに見た、あの氷河を、あの風の涼しさを。
☆人生の道に迷ったら
・出発点と、分岐点と、到達点
夢を持てない人生って、つまらないと思います。
ならば、夢が持てないんだったら、引き返せばいいんです。
あ、ここまでは順調だったという人生の分岐点まで。
18歳でしたが、長い道の途中で迷っていた私。
だから、ここまでは確かだったという分岐点まで戻ること。
それで、目的地に辿り着けた経験は大きかったです。
「初心忘るべからず」
なんて言いますよね。
原点に立ち戻る大切さを説いた言葉です。
この言葉を胸に、一気にスタート地点まで戻るという努力をされる方がおります。
ですが、それは、不正解ではないですが正解でもないと思います。
なにも一気に出発点まで戻る必要もない。
もちろん、その出発点が正しければ、の話ですが。
たいていは、途中まで戻ればいいんです、分岐点まで。迷ったと感じたら。
・時々の初心忘るべからず
だから時折振り返って、どこまで確実だったかを確かめておきましょう。
そうすると、大事な分岐点まで戻りやすいです。
それはそうと、人生の分岐点と言うのは実にたくさん存在しますよね。
なので振り返って戻ろうとする時、ここが大事!
それは、今の自分はどの分岐点に戻ればよいのか、を見極める事。
闇雲にただ戻るだけではいけません。
さてこの、たくさんある分岐点のどこかへ戻ろうか。
その時、頭に置いておきたい言葉が、これです。
「時々の初心忘るべからず」
これは、室町時代に書かれた世阿弥の風姿花伝に有る言葉で。
若い頃から老年まで修行していく中で、それぞれの時期の初心を忘れるなと言う意味です。
、、、今でも。
私はこの言葉に、18歳で森で迷った思い出を重ねて、60歳になった今でも時々の分岐点に戻ったりしてます。
だから、夢の数はけっこう多い方で、毎日を充実して過ごせている方じゃないでしょうか。
さて、若い方。
また、そうじゃない方。
みんな誰だって、夢を持って人生を歩いていただきたい、私はそう思います。
だって、せっかく生まれてきたんですもの。
しかも、同じ時代に。
その過程で、私の植物育て(植育)が、皆さんのお役に立てたなら嬉しいです。
さて、また長々と書いてしまいました。
という訳で、どうか、どうか、ご自分に合う人生を歩いてくださいね。
では最後までお読み下すってありがとうございました。
今日があなたにとって佳き日となりますように💐
では、また。