☆歴史ある、赤い実のなるの木
こんにちは!
今日も当サイトをお読み下すってありがとうございます。
さて今朝、朝早くにフラリと散歩をしたのですが、ある角を曲がると急に賑やかな小鳥たちの鳴き声。
そちらに目を向けると、イチイの木がありました。
(なかなかの日の出が撮れました)
・「イチイ」とは?
日本の風土に深く根ざす樹木に一つ、それが「イチイ」です。
ちょっと変わった名前ですが、その特性や歴史はとても興味深いものがたくさん。
今回は、この不思議なイチイの木の魅力をたっぷりとご紹介したいと思います。
イチイは、一年中青々とした姿を楽しむことができる常緑針葉樹。
常緑というのは、冬でも緑の葉を落とさない木ということ。
つまり、雪が降る真冬でも、イチイの木は緑の葉がしげっていて元気いっぱい!
そして、なんとこの木、雌と雄が別々に存在するんです。(雌雄異株と言います。)
さてどこで見分けるかは、後ほど書きますね。
またこの木は、耐陰性、耐寒性に優れています。
つまり、日陰にも強いし寒さにも強い。
なのでその分布の幅は広く、日本各地に生えています。
但し、本州以南では標高の高い山岳地帯に自生。なので平地では見かけることがありません。
ところが、気温の低い北海道では、低地にも普通に生えてるんですよ。
・秋には、鳥たちにも大人気
また他の樹木と同じように、自然界のさまざまな生態系と深く関わっています。
先ほど書きました、雌雄異株。
木によって性別が違うという意味ですが、メスの木には、秋に赤い実が付きます。
これが雌木と雄木の見分け方の一つです。
さてこれが、その実の写真。
今朝、散歩中に撮影しました。
この赤く甘い果実は、たくさんの野生動物たちに食べられています。
特に鳥たちが好みますね。
そしてここがまた面白いのですが、食べられた果実の種は、鳥たちの体内で果肉が消化され、糞とともに排泄されることで発芽しやすくなるとも言われているんです。
これは自然界の驚くべきサイクルの一部ですよね。
そうそう、この実、人間だって食用にできます。
食べていいのは赤い実の部分だけですが、かなり甘みを感じますよ。
・イチイの歴史的背景
さて、イチイの名前の由来については、歴史的な背景があります。
この和名の由来は、神官が使用する笏がイチイの材から作られたことに関連していると言われています。
さらに仁徳天皇が、この木に最も高い位、正一位を授けたことから、「イチイ」という名前がついたとの逸話も残されています。
このように、イチイの木は日本の文化や歴史とも深く結びついているんです。
・話は戻って、今朝の散歩中
今朝の散歩中、私はオンコの木を見かけました。
多くの小鳥たち、特にヤマガラやシジュウカラが賑やかにその赤い実を食べていました。
彼らは冬の寒さを乗り越えるため、しっかりと栄養を蓄えているのでしょう。
あ、そうそう。
北海道では、イチイのことを「オンコ」と呼ぶのです。
そしてどうも、これ以外にも日本各地で異なる呼び名があるとのことです。
つまりは、この樹木が各地で親しまれ、その土地ごとの歴史や文化の中で大切にされてきた証でしょうね。
鳥たちがあんまり楽しそうだったので、どれどれと3つばかり私もいただきました。
今日から10月。
口の中にほんのりと甘さが拡がって、実になんとも幸せ気分になりました。
という事で、本日はここまで。
どうぞ今日も、佳い一日となりますように!