☆園芸は人類最古のセラピー
園芸は人類最古のセラピーだと言われています。
まぁ、そんなことを急に言われても、はぁそうですかぐらいにしか思いませんよね。
これを説明するには、それはそれはあれこれと関わってくるわけでして。
そこでせっかく雪に閉じ込められてる北国の冬です。
時間も割合ありますので、ここはじっくり腰を落ち着けて。
しばらく続けて植物セラピーの関連投稿を続けます。
・セラピーとは
まず基本からお話ししますが。
「セラピー」とは、手術や投薬ではない物理療法や心理療法の事を指します。
ざっと分類すると、以下に分類できます。
①医療系セラピー
②ボディ系セラピー
③メンタル系セラピー
④リラクゼーション系セラピー
職業としては、①は理学療法士や針灸師など。
②では、カイロプラクターやエステティシャンなど。
③では、臨床心理士や公認心理士
そして、セラピーは、テラピーとも言われていますので、アロマテラピーは④に含まれますので、アロマセラピストやフラワーセラピストなどですね。
・園芸とは?
園芸とは、野菜・果樹・庭木・花卉などの植物を育てること。
または、そのための技術を指します。
この「園芸」という言葉は、英語の「horticulture」に相当します。
分解すると、ラテン語の「hortus」(囲われた土地)と「colere」(栽培する)から来ています。
特に、人手をかけて貴重な作物を集約的に栽培する意味があります。
さらに、欧州では日常の食用作物は畑地で栽培。
なので、園芸はより特別な栽培を意味していました。
また園芸は、産業としての側面(生産園芸)と文化としての側面(鑑賞園芸)に分けられます。
そして文化的園芸作物には、野菜・果樹・花卉・鑑賞樹木が含まれます。
その内、野菜や果物では食味や栄養価が重要な要素となり、花卉・観賞用樹木には美しさが求められます。
このように植物を育てる楽しみや鑑賞の価値だけでなく、食糧確保や環境保全の側面も含んでいるのが「園芸」という言葉なんです。
ちなみに日本で「園芸」と言う言葉は、明治時代以降に用いられるようになった用語なんですね。
それ以前は「種芸」や「樹芸」と呼ばれていました。
この事については次回、もう少し詳しくお伝えすることにします。
ともあれ、園芸と言う言葉が生まれたのは明治時代なんです。
・用語解説~花卉とは?
花卉と言う言葉が出てきましたが、これは「かき」と読みます。
花は、文字通りですね。
ここで分からないのは「卉」の文字。
ではこの「卉」はどういう意味かと申しますと、「全ての草」と言う意味です。
それで「花卉」と書くと、こういう意味になります。
花の咲く植物や、観賞用に育てられた植物の総称。
漢字は表意文字ですね。
その一文字に意味が込められているのが、漢字です。
それを平成になったあたりから、平仮名に置き換えるようになって行きましたね。
これは日本全体の風潮。
だから「花き」と書く方も多くなってきましたが、これでは意味が分かりません。
「はなき」と読む方も増えて、意味も分からず迷走を始めているようです。
困ったことに、現場のプロでさえ「花卉は、花を観賞する植物の事」なんて思ってる方も多いですね。
花卉は、「観賞用に育てられた植物の総称」ですから、対象範囲が広いんです。
☆園芸は、人類最古のセラピーなのか??
冒頭に申しました通り、園芸は人類最古のセラピーだと言われています。
これは、正しくもあり、間違いでもあるというのが結論です。
つまり園芸と言う言葉は、日本では明治以降に使われ出した言葉なんです。
これはいくら何でも、人類最古だなんて言えませんよね。
その点でいうと大間違いです。
一方これを園芸の語源の「horticulture」で見てみると、発生は、人類の農耕の始まりと重なります。
時期としては、世界四大文明のメソポタミア・エジプト・インダス・黄河の各文明が発達したあたり。
つまり紀元前3000年、今から5000年前ぐらいになります。
しかし古い時代の話ですから、研究者によっては今から10000年前にはhorticultureが始まったとされる方も居まして。
いずれにせよ、このようにhorticultureでみると「人類最古」という言葉も当てはまるのだろうと思われます。
以上のような理由から、「園芸」が人類最古のセラピーだと言うのは、正しくもあり間違いでもあるのです。
では次回から、なぜhorticulture、、、面倒なので今後horticultureを「園芸」とあえて書きますが。
次回から、園芸がなぜセラピーとなるのかと書いていきますね。
そして徐々に、植物セラピーとか自然セラピーと言う言葉も織り交ぜていくことにしましょう。
それが良いと思います。
さて今日も最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳い一日をお過ごしくださいませ💐