春の燻製づくり③

燻製の風乾 喫茶~言の葉
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< 春の燻製づくり①より続く

☆下味付けを切り上げるタイミングについて

12日目の決断

さて久々に春の燻製づくりに戻ります。
②は燻煙材の話でしたので、時系列は①に続いての記事になります。

3月29日に豚肉と鶏肉を自家製ピックル液に漬けて、冷蔵庫で寝かせてましたね。
下味付け期間が1~2週間という事を以前にお伝えしましたが、昨日で12日目、良い頃合いです!

これ、どういう理由で昨日、下味付けを切り上げたのかについてお話しますと、ポイントは天気です。
燻製

天気を読む

1~2週間の期間中に、黄砂が降るとか、雨で湿気が高いとか、強風が吹き荒れてホコリが舞い上がるとか、そういう日にぶつかったら燻製が出来ないんですね。
特に、下味付けの後の「乾燥」
ここで、ホコリが付いたのではだめですよね。
それと、雨などによる湿気があると、食材表面の水分がうまく飛びません。
これではいけないんです。

札幌では、一昨日は前線の影響で強風が吹き荒れていました。
そして今夜遅くには、小雨が降ります。
だから私は、乾燥と燻製を昨日と今日とで終わらせようと決めた次第。

ちなみに私が行い乾燥方法は、風乾。
自然の風にさらして乾燥させるやり方です。

だから天気に左右されるし、食材が掛かっているから真剣に天気を読まねばなりません。
つまり、観天望気の練習にもなります。
でもこういうゲーム感覚も楽しいのです。

写真は、ピックル液から取り出す直前の漬け置き肉。
取り出し中以降、干し網に入れるまでは、とてもじゃないですが両手が撮影はできない状態です。
下味付け・ピックル液

もっと簡単な乾燥方法

天気なんて読むの面倒だし、またそんな時間も取れない。
そういう方は当然多いです。
私なんか60歳過ぎて空き時間が増えたから、そんな悠長にやってられるんですが、働き盛りの方は大変ですよね。

そこで便利なのが冷蔵庫です。
食材の表面の水気を、キッチンペーパーでしっかりと取って、その上でキッチンペーパーで包み、冷蔵庫で冷やします。

冷蔵庫内の食材はただでさえ乾燥しますから、これは安定の方法です!
冷蔵庫

☆風乾(食材の乾燥)

乾燥させる理由

昨夕の話ですが、ピックル液から取り出した豚肉鶏肉は、一度軽くキッチンペーパーで叩いた後、干物用の網に入れて、外に吊るしました。

この食材の乾燥ですが、目的は、表面の水分を取る事だけです。
それだけが目的。

仮に、食材の表面に水分が残ったまま、それを煙でいぶしたとします。
そうすると、表面の水分と煙が反応して、酸味成分ができるんです。
酸っぱい燻製なんて、嫌ですよね。

また、表面に水分が多く残っていると、せっかくの煙成分が、水にしかくっつきません。
つまり、燻製失敗となるわけです。
燻製の風乾

乾燥の工夫

昨日の夕方から今日の午前中にかけて、札幌の湿度は50~30%。
朝5時に覗いてみたら、実に良い具合に水分が飛んでいました。
燻製 風乾

この青い干物ネット、便利ですね、虫もつかないし。

しかし、厄介なのはカラスです。
こういうご馳走を見逃さないのが彼らです。

私は普段から近所のカラスと友達ですから、よく様子見に来るんです、向こうから。
そうは言っても、一切、エサなどはあげてませんよ。
向こうがやって来て、こっち見てカアと鳴くからカアと答えてるだけ。
それだけでの間柄です。

そんな感じですから、充分に風乾を守ってもらうために工夫をしました。
彼らは賢いので、これで充分です。

サングラス

野生動物は、基本的に自分より大きめの、他の生物の目を怖がります。
その性質を利用して、干し網の吊り下げ部分に、サングラスを取り付けました。

意味が分かりません。
この意味の分からなさも、良いんですよ。
何かすごい罠が仕掛けられてそうで、用心深い彼らはまず近づきません。

遠くで何日も、害がないか観察するんです。
風乾は、長くても12時間ほど(短い場合は1時間)ですから、これでも充分なんです。

意味が分からないっていうこの感じ。
人間だってなにか嫌な感じして警戒しますよね。
理解できないモノへの恐怖は、ある程度知性がある生物にとっては、共通の感情なのかもしれませんね。
燻製カラス嫁よけガネ

お面

お祭りで買ったキツネのお面。
それを風乾場所のベランダの窓のカーテンに(≧◇≦)

窓を閉めると、まるでこういう生き物が家の中から風乾網を見ているようです。
カラスが慣れない数日間なら、超効果テキメンです。

私がカラスだったら、網の上のメガネに注意しながらも、食欲が勝って干し網に近づいたとして。
さあ、網を破るぞと視線をメガネから網に移したとき、至近距離の窓からこちらを覗くこのキツネと目が合っただけで失神するでしょう。
燻製 キツネの番人
というわけで、本日はここまで。
日中は仕事を休みにして、丸一日燻製しながら、横で読書します。
では、最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
喫茶~言の葉
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