春と、人の心の関係

春 緑の癒し
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< 「冬と、心の落ち込み」より続く

☆春の、心身への影響ってなんだろう?

・春バテ

さて、今日から暦の上ではもう春です。
でも実際は、3月になって春を感じるものですよね。
この差は、大陸から導入され、日本で長く使われていた二十四節気から来ているものだからです。
まぁせっかくだから、今日は、春についてのお話をします。

春になると私の周りでも、体がだるい、やる気が出ないという人をよく見かけます。
調べてみたところ、「春バテ」という症状のようですね。
これは春への季節の変わり目に、気温や日照時間の変化に体が順応しようとする過程。
そこで生じる疲労やストレスが原因で起こると言われています。

症状としては、以下。
「体がだるい」
「やる気が起きない」
「寝起きが悪い」
「日中の急な眠気」
「夜寝付けない」
「イライラする」

これらが一つでもあると、春バテの可能性が高いんだとか。
※日本調剤HPより
春

・春バテの原因

この春バテの原因ですが、春特有の気候変動や生活環境の変化です。
春になると日照時間が長くなりますよね。
それに伴う生体リズムの変化、これが、体と心にさまざまな影響を及ぼすようです。
その結果、ホルモン分泌に影響が出ることにあります。

特に、脳内物質のメラトニンの分泌パターンの変化。
メラトニンは睡眠覚醒サイクルに影響を与えるホルモン。
そして、光によって分泌が調節されます。
仕組みとしては、夜間に分泌が増えて睡眠を促し、朝の光で抑制され目覚めさせる働きをします。

そして自律神経。
自律神経系には、交感神経と副交感神経があります。
そして、それぞれが体の活動状態と休息状態を制御します。

ここにメラトニンが作用し、自律神経のバランスを整え、良質な睡眠をもたらすということなんです。

つまり、春眠暁を覚えずというのは、これが乱れて日中でも眠気が起きる状態を指しています。そう、ということは、昔から春には睡眠リズムが狂いやすかったということですね。
春

春の日差しの変化は、メラトニン分泌の乱れを起こしやすくなるということ。
そしてメラトニン分泌の乱れで起こるのが、春バテなんですね。

余談ながら一般には、女性の方がホルモンバランスの変動に敏感。
そこで、女性の方が春の不調を感じやすいとも言われています。
どうぞお気を付けくださいませ。

また、この時期は、寒暖差の変化も大きいです。
そしてまた、卒業や転勤などでの環境の激変と言う要素も加味されてきます。

なので、出会いと別れの春の不調は、別名「春うつ」とも呼ばれることがありますね。
春

☆植物教育の観点から

・植育とは

植育。
これを正しく言うと、植物教育です。

つまりこの言葉は、植物の栽培や、植物との関わり方の一面です。
そこを通して得たものを人生の学びとして、自分自身の日々を豊かにしていこう。
そして周囲の方々の人生も豊かにしていこう。
そういう教育の、一つの形の事です。

そして、この植物教育から見ると、春には春なりの意味があるのだと見えてくるんです。
春の山道

・植物が教える、春の過ごし方

春になると、日が長くなり、暖かくなり、湿度も上がり、地面は生き生きとしてきます。
そして、多くの動物や昆虫たちが活動を始めます。

この季節になると植物たちは、活動を活発化させ、新たな葉を茂らせるものが多く見られます。
植物にとっても新しい生命の季節を迎えるわけです。
長い冬の間の休息を経て、そこでため込んだ力を使い、再び生長を始めるのです。
春

・つまり、人も、、、

このように、植物も、そして野生動物も、季節に応じて生活のリズムを変えています。

さて、その一方で人間はどうでしょう?
基本的には季節の変化に関係なく同じように活動しています。
特に人口密集地では、その季節変化に関係のない活動の傾向が強いです。

これは、人間も春の期間は、やはり日射量の変化を計算に入れた活動調整をした方が良いということを示しています。
春になると活動を活発化させる植物や動物達のように、人間も季節の変化に合わせて生活リズムを見直すべきなんです。

具体的には、例えば、一日三食の時間の見直しです。
一日三回の食事時間、特に朝と夕できれば太陽にあわせる。
なるべくその日の日の出時間前後に朝食。
そして日没時間前後に夕食。
あくまで、なるべくで構いません。
さらに申すなら、良く噛んで、です。

そして日朝変化に伴う睡眠リズムの見直しも、春バテ対策には有効です。
イメージは、冬よりも遅めに寝て、冬よりも早めに起床。
そして睡眠時間は最低でも7時間キープです。
食事と睡眠、そして日中の活動(これは運動としての面もありますから)、ここをしっかり押さえておくことが、単純ながら効果絶大です。
これ、私が実践して劇的に元気になりましたから、自信を持ってのお勧めの方法です。
春

☆春の意味

・春のリラックスタイム

リラックスタイムについてですが、春においても冬と同様、スマホやゲームに費やす時間は理想的なリラックスタイムではありません。
ここでも理想は、デジタルデバイスから離れ、心を落ち着かせる時間を持つことです。
例としては、春の自然の中で過ごす時間、昼寝、植物の世話や散歩、紙の本を読むことなどが挙げられます。

それでもやはりスマホやゲームからは離れられないのが現代を生きる私達ですよね。
ですのでスマホやゲームは、18時までと決めちゃいましょう。
そして日が沈んだ後は、見ない触れない気にしない、です!

大切なのは、明日ワクワクと自分の中の生命エネルギーを目的に向けられる喜びを、他の季節よりも意識的に取り入れることです。
これは、春という季節が新しい生命の始まりを象徴し、他の季節よりも、生きる喜びや活力を感じることができるからです。

春は、冬の静けさから解放され、自然界が活動を始める季節。
この変化を体感しながら、自分自身も新たな気持ちで生活に取り組むこと。
これが、春のリラックスタイムの本当の意義となります。
春

・春が意味するもの

これは、言葉に込められた日本人の精神性に関する話です。
なぜ日本人は春を「春」と言うのでしょうか。

春は、「生まれる」や「生じる」といった意味を持ちます。
木や草の芽が膨らむ「張る」から来ている言葉なのだとか。
これは、自然が目覚め、新たな生命が芽吹き始める季節として、内側から溢れ出る生命力や活動エネルギーを意味しています。
生命力のみなぎる様子、ですよね。

春の期間に徐々に活動レベルを上げて活発になることは自然の摂理にかなっています。
この季節は、冬の静かな充電期間を経て、新たな始まりへの準備が整った時期ですから。
このように、春は外に向かって活動し、新しいことを始めるのに最適な季節ですから。
春

・春の日々の暮らしの中で

なのでできれば日常生活の中で【意識して】、新緑の芽吹きや花々が開花する様子を見てあげてください。
そしてただ眺めるだけでなく、そこここの自然の生命力の強さを見つけ出し、それに感動する瞬間を楽しんでください。
それは思った以上に心にポジティブな影響を与え、自分自身の栄養に変わって行きます。

春は生まれ変わりの時期でもあります。
お忙しいとは思いますが、日々の中で春のリラックスタイムを設け、心身を整えて行きましょう。
そしてどこかで、古い自分からの生まれ変わりもやりやすい時期です。
それとこっそりお伝えしますが、新しい自分の芽というものは、既に昨年までに内側に生まれているものですよ♪

あ、そうそう。
春バテの改善法の一つとして、植物や花を見つめるというのもあります。
少し息を抜いて、自然をユッタリ眺める時間を大切に、です♪
春

というわけで本日ここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
今日は立春、どうぞ佳い一日を💐

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
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