☆松の内という期間について
昨年末から、松について書いていましたが、今日はその追記です。
・歳神様の依代として
松には、古来からの自然観と共に「カミ」が宿るという考え方が日本人にはあると書きました。
松に宿るという事
そういうふうに古代の日本人は、松に意味付けをしていたのです。
ところが、近年は段々そういう事が忘れられてきていますよね。
それと並行して、気持ちが不安定になっている方が多くなっているように思えます。
ともあれ、時代と言えばそれまでですが、古き良き伝承文化にはそれぞれにちゃんと意味があります。
なので、そこはしっかり覚えておきたいもの。
そういう物を大切に温めることで、多くの現代人が抱く不安感や空虚感の解消につながると信じています。
さて、松にはカミが宿る等と書きましたが、このカミが宿るとか一時の休みを取るというモノを「依代」と言いました。
お正月に各家庭にいらっしゃるカミが、歳神様。
この歳神様は、きちんと決まりにのっとってこちらがお迎えしないと、来て下さらない。
これではその年、家庭によろしくないことが起きるので正月行事としての形が様々あるという事でした。
ただ、歳神様だっていつまでもそこに留まっておられるわけではありません。
いずれ、お帰りになる日が来ます。
その日を、関東では7日、関西では15日と書きました。
この、歳神様がお帰りになるまでの期間が、松の内と言うんでしたよね。
・考察~歳神様がお帰りになる日
さて、この歳神様がお帰りになる日。
これが江戸時代以前では、全国的に統一されて1月15日だったようです。
もちろん、この日付は旧暦ですから、今の感覚と違います。
例えば、今季で言えば1月15日は、昨年の12月5日となります。
これぐらい季節感が離れているんですね。
そこを考慮しなければなりませんが、まぁ今回はこのまま新暦で話を進めます。
私は昨年12月27日に神社で松を買ってきました。
そしてそれを玄関に飾り、二枝を室内の花瓶に活けたんです。
そしてそのまま、室内花瓶の松飾りは、どんど焼きが過ぎても飾っています。
その花瓶飾りの松、これがですね見事に15日あたりまでは青々してました。
それが17日の花瓶の水替えの時、片方の松が見事に落葉したんです。
その写真が、こちら。
そしてもう片方はと言いますと、まだ元気。
2つ並べると、こんな感じ。
ここで思ったんです。
昔の日本人は、この松の落葉が、歳神様がお帰りになった証としたのかもしれない、と。
☆「モノ」について
いえ、まだ一回だけのデータなので、来年も継続して松を飾ります。
でも何か、また一つ楽しみが増えました♪
さて来年は我が家の松の切り枝、どこまで持つのかな~♪
あ、鬼が笑った💦
まぁこうやって日本人と自然と植物が紡ぎあって仕上がったモノ。
こういうモノが、伝承行事の多くに含まれているように思います。
ちなみに、者でも物でもない片仮名のモノとは、本来「人間の対義語」です。
もっと分かりやすく申しますと、全ての無物無生物、超自然的な存在のこと。
この意味合いでハッキリわかるのが「モノノケ」ですね。
という事で、本日ここまで。
今日も最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳い一日をお過ごしください💐