☆田畑の準備が整う頃
穀雨~昨日がその日
昨日は、一年を二十四等分したうちの一つ、穀雨。
田んぼや畑の下準備が整い、いよいよ穀物を育むような雨が降る日と言う意味です。
やはりここにも、弥生時代の面影(稲作や、そこから生じた畑作)があります。
清明の次、四月の節気がこの穀雨です。
この頃には、作物に大きな障害を与える「霜(しも)」が降りることもなくなり、農作物を育てていくのに問題がなくなるという指標でもあります。
百穀春雨
昨日一昨日札幌に降った雨は、本州で言うところの木の芽起こしの雨という感じでした。
ところが京都基準の太陰太陽暦(旧暦)では、この時期の雨は穀雨となります。
南北に長い日本列島で、京都を軸に作られた暦ですので、こういう差が出てくるんです。
この地域差を頭において旧暦を見ていくと、実に自然の真の姿が見えて来るようで面白い。
ちなみに穀雨に降る雨の事を、甘雨とも瑞雨とも呼びます。
これは極楽にあるという実に高貴な甘い水「甘露」からのイメージで、ありがたい雨と言う意味で甘雨なのでしょう。
また、おめでたい前ぶれと言う意味の瑞兆。ここから縁起の良い雨と言う意味で瑞雨となったのだと思います。
また同じように、この時期の雨を百穀春雨とも言ったりします。
これは文字通り、様々な作物を育てるために大切な春に降る雨と言う意味ですね。
雨の日には気分が落ち込むという方は案外多いですが、これはヒトの活動を中心としてみた場合です。
昔のように、ああこの雨は植物達の命を育ててくれる大切な雨だと感謝の心を持てるなら、この時期の雨がステキなものと気付けます。
やはりそう言った日本人の感性は、素晴らしいと私は思うのです。
我が家の穀雨
先日、卵パックにまいた種の内、ケールとバジルが元気に芽を出しました。
二つとも、我が家の大切な食糧となるもの。
ですので昨日の日中、暖かい時間帯だけ、外の雨に当てました。
まずはケール。
そして、バジル。
次にあの、レモングラス。
清明の頃は、新芽が一本だけのこんなでした。
それが穀雨では、こうなっています。
そして木瓜は、一通り上から咲いて、今は下の方の花が盛りを少し過ぎたところ。
でもまだ蕾がありますので、これからまた残りが咲こうとしているかのようです。
それと先日焼いた伝統園芸植物の花菖蒲。
こちらは11日経過で、現在こんな風になっております。
あんなに燃やしたのに、平気でしょ。
さて最後は、私の師匠の形見のエイプリルローズと言う石楠花(しゃくなげ)です。
こんな風に、蕾がもうすぐ開きそうです。
この穀雨を境に、いよいよ暖かさも増してきます。
そして次に来る節気は、立夏。
立夏の直前、穀雨の終わりごろに来るのが、あの八十八夜です。
ということで本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐