☆太陽の力が復活に向かう初日
さて昨日は冬至でした。
お昼の長さが一番短い日です。
という事は、太陽の力が一番弱まる日というふうにも言えますよね。
そして今日はその翌日。
太陽は昨日より少しだけ力を取り戻した日、という事になります。
旧暦は何度も申しておりますが、農業暦でもあります。
農業を基本として文化を築いてきた日本ですから、太陽の運行は農作物に大きな影響を与えるという事でとても重要視されるのです。
なので今日から夏至に向けては、太陽が力を取り戻す一方となるおめでたい日ととらえられています。
☆冬至の期間
初候:乃東生
「なつかれくさしょうず」と読みます。
「乃東」というのは、ウツボグサの古い名前で「だいとう」と読みます。
ウツボグサ(乃東)と申しますのは、面白い植物です。
夏、いよいよ緑も盛りという時期に、枯れてしまう植物で、別名、夏枯草(かこうそう)
生薬として古くから使われてきていまして、どうもいよいよ夏本番という時に、スッと枯れてしまう。
不思議だねというんで人々の気を引いたこともあるのかもしれませんね。
半年後の夏至の初候が、乃東枯(なつかれくさかるる)
夏と冬で、生じたり枯れたり。
そう。
乃東が冬に生じると申しますのは、この時期にウツボグサが芽吹くという意味です。
こういう季節的に逆というところも乃東に着目される理由だったのかもしれません。
もちろん、読みの「なつかれくさ」は、乃東の別名、夏枯草(かこうそう)の訓読みです。
次候:麋角解
「おおしかのつのおつる」と読みます。
この麋は、ヘラジカの事らしいですね。
もちろん、日本在住の鹿ではありません。
どうもこの頃に角を落とす鹿というのは、中国大陸のいる鹿とのこと。
昔、旧暦が日本に入ってきた時に、日本の風土に合うように色々と研究され改良されたのですが、ここの部分は渡ってきた時のままのようです。
なぜこの部分を、変えなかったのかというのは、調べてみましたが謎でした。
とりあえずここに関しては、何か分かり次第お伝えすることにします。
※画像は、ChatGPTに描いてもらいました。
末候:雪下出麦
「ゆきわりてむぎのびる」と読みます。
文字通り、秋に種をまいた麦が、この時期に青々と育ち始める事を指しています。
この秋に種をまく麦を、冬小麦というのだそうで、収穫時期は初夏となります。
太陽の力が落ちた冬至に育ち始め、太陽の力が最大になりつつある初夏にその収穫を迎えるというところに、麦の生育と太陽の運行とを重ねて見ていたのかもしれませんね。
という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊