蝶のいる風景

ミヤマカラスアゲハ 喫茶~言の葉
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☆深山という意味

・ミヤマカラスアゲハ

昼前、こんな風景に出会えました。

時間にして10秒あるなし。
すぐにどこかへ飛んでいきましたけど。
キレイな蝶でした。

この羽の模様からすると、どうもミヤマカラスアゲハのようですね。
間違いやすいのに、カラスアゲハという種類の蝶がいるのですが、羽の模様が少し違います。
写真のは、鮮やかな青い模様が線みたいになってますね。こうなるとミヤマカラスアゲハ。
ちなみにカラスアゲハは、羽全体が鮮やかですから。

いやもちろん、見た瞬間はどっちか分かりませんでした。撮った写真を見て、ああこれはミヤマだなと思うわけで。
ひらひらひらと飛び続けてては、私なんぞにはちょいと分かりません。

・深山(みやま)の意味

面白い話がありましてね。
ミヤマカラスアゲハの「ミヤマ」は、深山と書きます。深い山。
この言葉も間違われやすいですね。
森の奥深くだなんて思っちゃう方も多いと思いますが、違うんです。

正しくは、山奥。
つまり標高の高い山のこと。専門用語では高山性と書いたりしますね、あれです。山ですからね、奥深く行くにつれ、高さが増しますよね、そういうことです。

なので高山植物にミヤマと付いたりします。例を挙げると、ミヤマリンドウ、ミヤマツツジ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマオダマキなどなど。
昆虫では、ミヤマカマキリ、ミヤマカワトンボ、ミヤマシロチョウ。有名なところでは、ミヤマクワガタですね。
昆虫の場合は、低い山でもみられることもあり、植物とはまた違うのかもしれません。お詳しい方いらっしゃいましたら、是非お教えくださいませ。

・緯度と生き物の関係

さて、ミヤマカラスアゲハに話を戻します。
この蝶は、私の地元九州では、やはり標高の高いところでよく見かけましたね。私の経験から言うと、おおよそ標高600メートルあたりから。まぁこれは個人の経験ですから正確ではないかもしれませんけれど。
キレイな蝶なので、出会ったらまるで宝石を見つけたような心持ちがしたものです。

このミヤマカラスアゲハを、今日昼前に見たわけです。場所は札幌市内。
札幌といえば、おもいきり平地なんですが、そこにミヤマカラスアゲハ。まぁ少し山際でしたから、それでも標高は20メートル程度でしょうか。
そう。標高20メートルでは、深山ではないですよね。

ところが、です。
札幌は緯度が高い、つまり北の寒い地方になるので、標高20メートルであつても、本州の標高の高いところと似て、涼しいんですね。
そう、もうお分かりの方もいらっしゃいますよね。深山とは、本州基準での表現なのです。もっというと、東京や名古屋、大阪を結ぶラインと言っても良いでしょうね、あの辺り基準。

これからたまにこういう基準の話が出てきますので、頭の片隅にちょいと置いといてください、「本州基準」という言葉を。

あー、ずいぶん話が脱線してしまいましたが、思わずミヤマカラスアゲハに出会えた喜びが私を暴走させたということで。

最後に、蝶などにご興味のある方は、どうぞこちらもご覧くださいませ。
< 日本鱗翅学会ホームページ

ではでは、最後までお読み下すってありがとうございました。
本日これまで🦋🌺

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
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