☆雨に濡れた花菖蒲の白花
花菖蒲の話が二つ続いたので、調子に乗って今日もその関連の話をします。
夜から雨の降った札幌、昨日の話ですが。
朝には雨が上がっておりまして、外に置いた花菖蒲の鉢植えを見てみますと、白い花びらの部分が半分透明になっておりました。
こちらも。
一番ひどい雨の時にはまだ蕾で、その後咲いた花はこういう色です。
雨に激しく叩かれた花びらはこうなっています。
日頃見慣れていても、こうして改めて眺めてみると不思議な光景ですよね。
☆花の色素、白と黒の話
なぜこうなるのかと申しますと、花の色素(色を決めているもの)に、白い色素と黒い色素というものは無いからです。
いやいや、白い花、黒い花があるじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
違うのです。
まず黒く見える花は、物凄く濃い赤か紫の色素で細胞が盛り上がっており、まるで高層ビル群の陰のようなものもあって、黒く見えるという訳です。
試しに黒く見える花をやや斜めからご覧ください、黒が濃くなるはずです。
これは細胞の陰も加わるからそう見えます。
それから次に、真上からご覧ください。
やや赤っぽく、暗いながらに赤っぽく見えるはずです。
これが黒い花が持つ本来の色素の色です。
そして白花。
こちらの白い色の正体は、空気です。
イメージは、ビールの泡。
花びらの中にたくさんの気泡があって、光が乱反射して白く見えるのです。
ですので白い花に激しい雨が当たると、雨の勢いで花びらの中の空気が追い出され、本来色素がありませんので、透明になるという訳です。
同じく白い花びらを指でやや強めに挟むと、空気が追い出されて透明になるのです。
写真の花菖蒲では、雨に当たっても黄色い色素を持つ蜜標の部分は黄色いまんま。
これが色素の有る無しの違いであります。
と言う事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊