昨日、「紅葉に絡めて~植物の色素」について書きましたが、今日はその続きです。
☆落ち葉が、茶褐色になる理由
さて、野山を彩った紅葉達も最後には、地面に落ちます。
その時の葉の色はおおむね茶褐色。
中にはまだ、クロロフィルやカロテノイドやアントシアニンが残っているものもありますが。
最後には葉っぱって茶褐色になりますよね。
これは、葉に元々含まれていたタンニン(紫外線から細胞を保護)が、落葉時に残っていた色素を含む色んな分解物質と結びついていく過程で、葉は茶褐色になって行くのです。
なので秋は、タンニンだらけという事なのです。
さて今日は、このタンニンの詳しい役割をお話しする前に、自然界の鉄分についてほんの少々触れておくことにしましょう。
☆タンニンと鉄~その1
鉄分の大切さ
動物と鉄
ちょっとここで視点を変えて、鉄が自然界に与える影響について書きます。
鉄分というものは命の維持においてなかなか重要なものでして。
例えば、私たちが怪我をして血が出たりしますが、それを舐めると鉄の味がします。
これは鉄分が、赤血球のヘモグロビンの主成分だからです。
そしてヘモグロビンは、肺から全身へ酸素を運ぶ役割をしています。
つまりこれだけ見ても、私たち人間や動物たちにとって、鉄が重要だと分かります。
それと、ミトコンドリアにも関わっていて、エネルギーを生み出し、運動や各臓器の活動がスムーズに行われたり、免疫の活発化にも関わっています。
植物と鉄
一方。
植物達にも鉄分というものは重要で、緑色の色素(葉緑素 ・ クロロフィル)を作るための重要な成分です。
そして植物にもミトコンドリアがあるので、ここに関わって植物の呼吸を支えているのです。
また、微生物や、海の中の植物プランクトンにも鉄分は必要不可欠な成分なのです。
生命と鉄
物凄く簡単に申しますと、原初の地球でも、いろんな場所に鉄分が多かったらしく、そこで発生した生命は最初から進化に鉄分を利用したのだとか。
なのでそこから枝分かれした微生物も昆虫も動物も植物も人も、生命維持に今でも鉄分が必要なのだそうです。
さてこの話、明日まで続きます。
明日のテーマは、落ち葉の秘密~タンニン鉄について、です。
< 落ち葉の秘密~タンニン鉄
という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊