☆ベゴニアを例に
今日は、花の性別について少しお話します。
花壇でよく見かけるベゴニアを例にしてみます。
花壇などでよく見かけベゴニアは、ベゴニア・センパフローレンスという小型の植物。
これですね、散歩中にどなたかの花壇で見かけましたので撮影。
このほかにも、いくつか主だった種類があります。
球根性ベゴニア。
根茎性ベゴニア。
木立性ベゴニア。
レックスベゴニア。
シュウカイドウ。
シュウカイドウは、江戸時代に中国大陸から持ち込まれた植物で、日本にすっかり根付いてしまっています。
こういうのを、帰化植物と言うんですが、これについてはまたいつかお話しますね。
☆花の、男性と女性
けっこう多くの方が思い違いされてるんですが、一つの花に女性の部分と男性の部分があると思ってらっしゃる。
小学生のころに学ぶ「おしべ」と「めしべ」。
これで、ああ、花には男の部分と女の部分があって仲良く並んで生きてるんだなぁと思っちゃう。
そう言う植物もあります、確かに。
でもそれだけじゃないというのが、植物の進化の面白いところ。
ベゴニアに関して言うと、男の花と女の花がきちんと分かれているんですね。
写真撮ってきたので、見てみましょう。
☆ベゴニアの男性花
男性花なんて書きましたが、そういう言い方は間違いです。
本当は、雄花(おばな)といいます。
この花には、メシベが無いんです。
あるのは、オシベばかり。
写真を撮ってきました。
こちらが、ベゴニアの雄花。
どこが?と思いでしょう。
写真は、花のやや裏側気味の横から撮ったんですが。
この黄色い枠内。
花から伸びてるのが、シュッとしてる。
なんとなく、当たり前じゃんというような形ですね。
☆ベゴニアの女性花
こちらも、本当は、雌花(めばな)といいます。
この花には、オシベが無いんですね。
こちらが、ベゴニアの雌花。
同じく横から撮ったんですが、黄色い枠内をご覧ください。
花の下に、ドンと大きめのバッグみたいなのが付いてる。
これが雌花なんです。
これは何かと言いますと、中に種がいっぱい詰まってるんです。
☆お子さんの目がキラキラに変わる
植物栽培をやってみたいけど、苦手。
そんな方には私、よくこのベゴニア・センパフローレンスをすすめています。
花壇に植えてある方のベゴニアです。
理由はまた後日書くことにしますが、この植物の面白いところは、雌花・雄花が気軽に観察できるということも挙げられます。
私もこれまでに、数えきれないほどのお子さんがたに、この植物の姓について話をしてきました。
すると、植物に興味もてなかった子も、まるで宝探しのようにベゴニアの花の裏を観察するようになるんです。
そしてその後、植物のお世話を続ける日々でも、ちゃんと、女の子の花と男の子の花をそれぞれに見守って、種がしっかりつくまで観察を続けて、報告してくれる子も出てきました。
嬉しいものです。
お子さんが、次の世代が、自然や植物に興味をもつことは、とても大切なことだと思うんです私。
あ、それと、日本ベゴニア協会というのもありますので、リンクを貼っておきますね。
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☆伝え方の妙
余談ですが今日の最後に、良くいただく質問について。
これは働き盛りの方から多くいただくのですが。
植育セミナーを受けていただいて、私のこういう話を聞いたお父さんお母さん。
帰宅して、お子さんに伝えるんですが、上手く行かない方もいらっしゃるんですね。
ここで質問というか、出てくるんですね。
「子供に楽しさが伝わりません」
当然、上手く行く方もいらっしゃいます。
では、その違いは何か?
一番の違いは、お父さんお母さんが伝えているモノだと思います。
「植物の、知識」なのか。
それとも「植物に抱いた好奇心」なのか。
まっすぐに伝えるには、まず楽しかった気持ちを手渡すことがポイント。
そうすれば、お子さんは、大好きなお母さん・お父さんが楽しく思うものに興味をもちます。
専門用語や、少々の言い間違いなんて、まずはポイです。
そこが大切だと、私は思います。