☆卯月の卯って、何の卯?
卯月に、ちょいと心疼きましたので
4月になってもう今日で3日。
早いですね。
今日は雑学。
いや、いつも雑学でしょと思う方もいらっしゃるのは重々承知。
そこは、それ、ほら、まぁと、日本語独特の言い回しでボカしておきます。
4月を卯月(うづき)とも言いますね。
これは旧暦での呼び方なんですが、新暦でもそう言います。
うさぎ
「卯」これは、十二支のウサギです。
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥。
この4番目が卯なので、歳が始まって4番目の月を卯月と呼んだとする説があります。
卯は、ウサギですから、うさぎ月。
こうなるとまるで、夜空に輝く満月のイメージですね。
法隆寺などには、奈良時代に作られたものの中に、月にウサギと言う表現が既に見られるそうです。
またあの住吉大社では、狛犬の代わりをウサギが果たしているそうですよ。
ちなみに十二支は、あの陰陽五行説より古い起源を持つモノらしいですね。
自然を12の動物に例えるというこの考え、私は好きです。
田植え
そしてやはり、お米です。
弥生時代から日本に根付いた稲作文化。
元々少しあった陸稲から、水稲にと移って行ったわけです。
そこでこの、当時の大切な主軸産業を暦に読み込まなければならないわけです。
それぐらい、当時の暦というモノは、表面には見えてこない自然の法則をシッカリと映しこみ、それを可視化重要なものでしたから。
なので、「苗を植える(京都の気候基準)月」ということで「植え月」から、卯月になったという説もあります。
植物
空木の花
一方、卯の花が咲く時期だから、卯月となったという説があります。
卯の花といっても、食べ物の「おから」ではないですよ。
実際の植物です。
あ、そうそう。
食べものの「おから」ですが、空木の花のように白いので、卯の花と呼ばれています。
余談ですが。
さて卯の花の卯、これはウツギと言う低木の植物です。
低木、、、そうですね、おおよそですが2mぐらいの高さあたりまで育ちましょうか。
2mですが、木としては低いねというわけで、低木の集団に分類されているわけです。
ウツギは、漢字ですよ空木と書きます。
なんで空木かと申しますと、この木、段々と生長していくと(※動物の場合は、成長。植物の場合は、生長。こう書くのが日本語の本来です。最近ではなんでも成長の字を宛てますが、あれ、正確には間違いです。)、枝の内側が中空になるんですね、ほんの少し空洞ができるんです。
まるで細い細いストローのような。
これで、空木なんです。
種類としては、アジサイ目ウツギ科。
日本には12品種だったかな、元々ありました。
花色は品種によりますが、白~淡い桃色。
田んぼや家の境界に、好んで植えられてました。
ちなみに、季語では5月下旬の長雨を「卯の花腐たし」と言います。
せっかくの卯の花を腐らせてしまう長雨、と言う意味です。
ウツギと日本文化
このウツギと言うのが、硬いんです。
丈夫。
しかも、とても育てやすい。
暑さ寒さにも強い!
だから先ほども申しましたように、家の境界線上に植えられ、目印にもなったんですね。
ちなみに、このような境界線を示すために植えられる樹木を、堺木と言います。
さらに、硬いので火起こしにも適しているんですね。
なので、神事においても大事な樹木として位置づけられていたんです。
マッチやライターなぞ無い時代ですから。
火を起こせる種類の樹木って貴重で神聖なものだったんです。
またその硬さ故、木杭や木槌、そして木釘としても使われていました。
それで、「打つ木」というところからの名付けであったという説もありますね。
こうして年の12回の月の名前の一つに、わざわざウツギが採り上げられたというのは、当時そこにそれだけの意味があったという事なのでしょう。
☆まとめ
卯月、こうしてみてみると、どの理由も正しいように思えますね。
私は、これらすべてが重なって、以下の流れで卯月になったんじゃないかと考えています。
まず十二支があって、4番目が卯ということ。
それが、植えるの古い言い方で、植うる月、それでウヅキ。
それでこの月は「ウ」が良いとなり。
またこの時期のウと言えば、空木が花を咲かせる時期なので、卯の時に咲く花で卯の花。
こういう言葉の転用があって、空木は卯木とも書くようになった。
卯は、ウサギです。
日本の古語で、ウサギはもともと「ウ」だったと言われています。
この「ウ」は、春の生命の息吹を象徴するもので、生まれるのウでもあります。
そこともつながっているのかもしれませんね。
ちなみに、ウサギの多産は子孫繁栄の象徴としても用いられるのですが、性的な誘惑の意味を込めてそこから儲けを引き出すという隠しテーマをもって誕生したのが、かのバニーガールです。
その流れでたしか、プレイボーイ誌のトレードマークもウサギでしたよね。
まぁそういうこっちゃということで。
本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐