クスサン蛾

クスサン 命の不思議
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☆無毒の虫です

昨夜の雨上がり。
歩道に一匹の蛾が、飛べずにもがいていました。

目玉模様の上側に、波状の模様があります。
クスサンです。
こちらも、私が今年飼育したクワコの親戚みたいな蛾でして、無毒で、繭糸が強力。
クスサン

繭から羽化すると、口が無いので食べ物も摂れずにおおよそ一週間でその命が尽きます。
このクスサンも、もう飛べなくなってましたから、そう長くは生きられないでしょう。
さすがに歩道の上でこのまま、というのは可愛そうな気もしたので、近くの街灯の下の広めの草原に移してあげました。
クスサン
こういう生き物ですから、駆除方法に卵を見つけたら叩いて潰す等という表現を見るととても悲しくなります。
こういう生き物から衣類や道具を作ってきた日本人の感性が、どうも自分中心になっているようで。
こういう自然への接し方は結局、老年になって寂しさや侘しさ、空虚感につながってくるのだと私は思うのですが、、まぁ余談でした。
クスサン

☆カイコ、クワコ、ヤママユ、クスサン

最近私が、クワコの事を多く書いておりましたので、混乱される方もいらっしゃるかもしれません。
なので簡単にまとめておきます。

これまでに当ブログで取り上げた四種類、これに絞ってみて行きますが。
では。
カイコ、クワコ、ヤママユ、クスサンの似ている所と違う所。
以下に書いていきます。

漢字で書くと、、、

まず漢字で書くとこうなります。
蚕(カイコ)
カイコと絹
桑子(クワコ)
クワコ
山繭(ヤママユ)
ヤママユ
楠蚕(クスサン)
クスサン幼虫

家畜化という点でみると、、、

改良されてしまって、もう人が手を掛けないと生きていられないので、カイコの事を「家蚕(かさん)」と呼びます。

それに対して、クワコ、ヤママユ、クスサンは、野生のカイコという事で「野蚕(やさん)」と呼ばれております。

そして野蚕の中でも、ヤママユとクスサンは、天蚕(てんさん)とも呼ばれます。
クスサン

グループ分け

クワコに改良に改良を重ねて、家畜化したのがカイコです。
(詳しく見てみると、今のクワコから改良されていったのかと言われると、そうも言いきれない部分があるみたいですよ)
なのでクワコとカイコは近い種類です。
どちらも、カイコガ科の生き物。
そして食べ物もどちらとも、桑の葉が大好きです。

一方、天蚕のヤママユとクスサンですが、これはどちらもヤママユガ科の生き物です。
食べ物は、ヤママユがブナ科の樹木、例えばクリ、クヌギ、カシ、カシワ、ナラ、ミズナラ等の葉です。
クスサンはと申しますと、ヤママユガと同じブナ科の樹木は勿論の事、それ以外に梅に桜に銀杏、そして楠(クスノキ)も食べます。
それで楠蚕と呼ばれるのです。
クスサン

クスサンと釣り人

面白いことに、このクスサンですが、魚釣りとも関係しているという話を耳にしました。
あのナイロン製の釣り糸の事を「テグス」と言いますが、これは昔、こういった幼虫の糸をほどいて釣り糸に使った事から来ているというのです。
クスサンは天蚕でしたから、天楠蚕から「テグス」になったのかと調べてみましたが、どうやら違うようです。

勿論、クスサンの糸が使われたことも、あったようですね。
しかし釣り糸には、その奥に源流があったようで。

大元は、大陸のテグスサンという蛾の幼虫から採った糸だという事らしいです。
面白いことに、このテグスサンの幼虫も楠の葉を食べるそうで。
やはりどちらにしても、釣り糸のテグスと、楠は関係があるという事ですね、面白いです。

さてそのテグスサンの糸ですが。
それを江戸時代に大阪商人が輸入。
徳島の漁師が瀬戸内海で宣伝兼ねて、その糸を漁に使ったという事から広まったとのことで。
司馬遼太郎さんの街道をゆくに詳しく書かれているそうなので、ご興味ある方はそちらもどうぞ。
釣り人

という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
命の不思議
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