☆野辺にてヨモギ摘み
ヨモギは縄文時代から
暦の上ではもう夏ですが、札幌はリラ冷え真っ最中。
こちらは春と言えば、まだ春のようでもあります。
そんなお天気の中。
ご近所の森の入り口辺りには、ヨモギが育ってきました。
ヨモギ。
漢字で書けば、蓬。
草冠に逢うと書いて、ヨモギです。
これには沢山群れて育つ(群生)という意味もあるのですが、私には先人たちがヨモギの春の芽吹きに出会えた歓びが込められているように思えて仕方ありません。
実際にヨモギにはいろんな成分が含まれていて、食用から薬用にまで広く使われてきました。
古くは縄文時代まで、その痕跡が確認されています。
ヨモギの成分や効能については昨年も書いておりますので、お時間のある方はそちらもご覧くださいませ。
< 蓬摘み
ヨモギ摘み
昨年はゴールデンウィーク序盤に行った我が家の蓬摘みですが、今年はそこから約1ヶ月後となる昨日、摘み始めをしました。
やはり春は(暦ではもう夏ですが)、蓬の天ぷらを食べないと生まれてきた甲斐がないと感じる私です。
摘まなければならない運命なのです。
本気でそう感じております。
それで昨日、家内と散歩がてら出向き、左手一杯分の蓬の新芽を摘んできたのです。
ハナグモさん
蓬たちはもう、大きいもので60cmくらいに伸びていたのですが、摘むのは先端の小指一本分の長さだけ。
数にして10本ほどですから、時間にしても1分もかかりません。
そんな中、新芽に楽しい蜘蛛がいました。
ハナグモ(花蜘蛛)です。
写真の中央に居るのが、見えますでしょうか?
大変おとなしい蜘蛛で、人には害を加えません。
植物にじっと止まっていて、花の蜜を吸いに来た昆虫などを捕らえる蜘蛛です。
パッと見ただけでは、蓬のツボミみたいにしか見えません。
横から見たら、こういう感じです。
ああ、見つかってしまうと思ったのか、緩やかに葉の中へ隠れよう隠れようとします。
下の写真は、ハナグモのお尻。
頭も手足も緑色なので、やはりお尻の茶色い模様がまるでツボミです。
虫と蜘蛛と蛇と
ハナグモは、農作物に害を与える虫たちを食べてくれますので、人間の生活に利益をもたらす虫という事で、益虫あつかいです。
ところが益虫と言っても、昆虫ではないのです。
まず昆虫というのは足が6本と決められております。
ところが蜘蛛は足が8本。
なのにハナグモは益虫に分類されています。
ちょっと変ですよね。
これは昔日本人が、小さな生き物はすべて蟲(むし)としていた名残りだそうです。
しかも「虫」は元々蛇を指していたそうで、その名残が毒蛇の「まむし(蝮)」という名に残っているのです。
ハナグモさんを野に返す
話が脱線しましたが。
話を戻して、と。
最後は、ハナグモさんを元の蓬の野に戻してあげました。
観察したのは2分ほど。
しっかり子供を産んでちょうだいねと、そっとそっと。
あ、そうです。
ちなみにハナグモの雄は頭なども茶色が多いのですが、雌はお尻以外は緑色なのです。
昨日私が出会ったハナグモさんは、お母さんでした。
ちぎった蓬の葉から、ちぎらず残しておいた蓬の芽へ。
ゆっくりゆっくり帰って行きました。
☆蓬の天ぷら
さてそこからすぐに帰宅して、すぐにお昼です。
早速家内に天ぷらを作って、いただきました。
採ってきた蓬をサッと水洗い。
それから市販のこちら、このてんぷら粉を使いました。
私の経験では、この粉が一番、蓬の天ぷらには合うと感じています。
家内はほんの少々、この粉に昆布茶の粉末を加えて揚げてくれました。
食べる時にはこれに少々の抹茶塩。
パリパリと香ばしく頂きながら、ああ私はこの瞬間のために生まれてきたのだと感激。
この時期限定のこの味覚。
人生であと何回楽しめるやらと考えると、本当に貴重な一品でありました。
これからヨモギ摘みをされる方は、くれぐれもトリカブトと間違わないようにしてくださいね、危険ですから。
蓬とトリカブトの見分け方は昨年書いておりますので、そちらをご覧くださいませ。
< 追記:ヨモギとトリカブトの見分け方
と言う事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊