☆見かけの違い
トリカブトは猛毒です!
昨日、ヨモギ摘みの時に、猛毒のトリカブトと間違えないようにとの記事を書きました。
< トリカブト~ヨモギとの見分け方
トリカブトは少量で命にかかわりますから、本当に要注意。
そこで、昨日の記事では長くなりすぎるので簡単に書きました。
ところが、どうにも私の中で納まりませんので、今日はその補足です。
今朝早く起きて、森の中を歩いてきました。
そこに、ヨモギとトリカブト、さらにニリンソウもありましたので、撮影してきました。
ヨモギ
日当たりの良い場所にも、やや日陰の場所であっても生えています。
葉の裏は、産毛で白く見える場合が多いです。
そして、独特の香りがあります。
トリカブト
日陰や、湿った場所を好んで生えています。
特に、葉が広がり始めた初期が間違われやすいので、本当に注意です。
ただし、1~2週間すると茎がグッと立ち上がってきますから、そうすると完全に見分けがつきます。
ニリンソウ
ついでに、ニリンソウも生えていましたので、撮影してきました。
こちらがニリンソウ。
近くに花も咲いてましたので、こちらも添えておきます。
ニリンソウも、茹でて食べられますから、こちらも収穫時にトリカブトと間違えないようにしないといけません。
ちなみに、ニリンソウとトリカブトが並んで生えてましたので、こちらも添えておきます。
見分け、つきます??
☆トリカブト余談
多種なトリカブト
ここまで書いていてなんですが、実は「トリカブト」という植物はありません。
詳しく申しますと、グループの名前なんですね。
キンポウゲ科トリカブト属の植物が、世界中に約300種類あるんですが、それら全てがいわゆるトリカブトと呼ばれてるんですね。
プードルもチワワもブルドッグも柴もセントバーナードも、すべて「犬」と呼ぶのに似ています。
なので先ほどのトリカブトの写真でも、一見違うものと分かりますよね。
ですから、日当たりの少し弱い森の中や湿り気のある半日陰の土地に生えているヨモギやニリンソウみたいな植物には要注意という事です。
トリカブトの毒と薬と
またトリカブトは、葉にも花にも茎にも根にも毒があります。
特に、根の毒が強いんです。
ところがこのトリカブトの根は乾燥して、漢方薬としても使われます。
ここが不思議な所ですね。
この漢方薬を、附子(ぶし)と言います。
トリカブトの根を灰にまぶしたり、熱を加えたりして弱毒化させると、薬になるんですね。
鎮痛、強心・新陳代謝促進・冷えの改善などが効能です。
そしてこの附子を間違えて分量を多めに与えたりしたことが、大昔にはあったみたいですね。
そうすると最悪は死に至りますが、そこまでいかない場合は顔面神経麻痺も後遺症として残ったみたいです。
そこから、ブスという言葉が生まれたとも言われています。
また、毒と書いて「ぶす」と読むのもありますね。
私は中学生の頃、狂言の「毒(ぶす)」でそれを知って驚いたんです。
ただその頃は、その毒が教科書の間違いで、本当は「附子」と書くんですね。
教科書が間違うだなんて、何という時代でしょう。
一方、ブスの語源は、不粋とか不助とか不細工から来てるという話もあります。
トリカブトの附子から来てるという説は、その中のほんの一つにすぎません。
ということで本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐