☆日本文化に深く根ざした植物の一つです
・鬼滅の刃
日本のアニメというのは、凄いですね。
子供向けの物ばかりでなく、大人も心底味わえるものも多い。
350年ぐらいたったら、中学校の古典の授業で取り上げているのかもしれない。
「竈門の炭治郎は、そこで一瞬躊躇した。」なんて。
実際に今では竈門炭治郎だなんて、小学生でも読めるんですもの。
漢字を楽しんでもっとすすんで使うようになったらいいのに、なんて思う事もあります。
たぶん恐れているんでしょうね、現代は、日本語に。
なので、日本人の読書離れが進んでるのだろうなぁと思うのです。
話がそれましたが、鬼滅の刃。
これが最近、私が衝撃を受けたアニメです。
ブームになって1年ぐらいはまったく無関心だったんです。
ある時。
子供たちに向けてのセミナーがありましてね。
対象は主に小学生でしたから
こちらの言葉が相手に届かなければ話になりません。
それでは、話題の鬼滅のクスグリネタでも仕入れておこうと考えまして。
たまたま再放送やってたTV版を見たんです。
ところが参った、参りました。
これは、泣きますね、泣かせる話。
たとえアニメであっても、もう立派な文学だと思います。
さて前置きが長くなりました。
今日は、藤の話でまいります。
・魔除けとしての藤
藤は古くから日本で親しまれてきた植物の一つです。
古事記(西暦712年)や万葉集にも記されています。
日本人の姓に多い、佐藤・伊藤・加藤と、文字が組み込まれていますね。
もともとは4大氏族の源平藤橘(げんぺいとうきつ)の内の、藤氏(とうし)。
藤氏は、藤原氏ですから、そこから枝分かれして日本に広まっていった姓です。
それぐらい発展した氏族なんですね。
さて、藤という植物。
これが日本語の妙というやつでしょうね。
藤を「不二」や「不死」に重ねて、縁起物としたというんです。
富士山の冨士も、二つとない「不二」からきて「不死」を重ねてると言います。
つまり私たちのご先祖様は、たいへん豊かな心を持っておられたのでしょう。
このように、言葉に込めた思いというのがまことにしっかり軸をもっているんですね。
この縁起物の不死(藤)という植物は生命力も強いので(良く育つので)、魔除けにもなると見立てられたわけなんです。
藤が、庭の隅に植えられてるのをよく見かけるのは、そういう理由からだと聞いたことがあります。
それにしても、鬼滅の刃で淡々と藤の花が、鬼除けの花として描かれてるのには驚きました。
妖しい感じが出てましたもの。
やはり日本のアニメは、そう言うところからも素晴らしいと思う訳です。
・藤の魅力
藤は、ツル性植物です。
正確には、ツル性落葉低木。
「木」なんです。
しかもツルなので何かに巻き付いて育ちます。
その性質を利用して育てたのが、藤棚ですね。
ライトアップされた見事な藤棚は、まさに鬼滅の刃の世界観。
本州の方に、名所が多いので、私もいつか行ってみたいです。
4月中旬から5月中旬ぐらいにかけて、各地で見ごろが移っていきます。
春の風物詩の一つですよね。
・秋の藤、その魅力
ところで先日歩いていて、かわいい藤の実に出会いました。
そうそう。
子どものころ、これをちぎって遊んでました。
中の実。
これを茹でて食べるんです。
美味しかったですよ。
花もですが、食べる場合は茹でなきゃいけません。
それと食べ過ぎも良くない。
それと食べる以外に、遊んでましたね。
黒いマジックで顔を書きましてね。
手触りも良いんです。
ウブゲがはえてまして。
実にカワイイ。
手触りで癒されてました。
親しむには良い植物です。
丈夫ですし。
でも庭がない方、低木とはいえ、あんな大きな植物ムリだとお思いでしょう。
ご安心ください。
藤は、鉢植えにも向いてるんです。
歴史があって、日本文化に深く関わっていて。
しかも丈夫で、一年中楽しめる藤。
おススメですよ。
という訳で、本日ここまで。
最後までお読み下すって、ありがとうございました。