豆苗を、鉢に植えました

豆苗 お手軽栽培術
この記事は約6分で読めます。

☆植物を古い鉢に植える準備

一度収穫した豆苗

スーパーなんかで見かけるようになった豆苗(とうみょう)。
豆苗
これ、面白いですね。
こちらでは100円前後で売られてますが、皆さんのところではいかがでしょうか?

最初、真ん中あたりからサクッと切って収穫。
採れたてですから、新鮮なものを頂ける有難さと嬉しさ。

そうして一度収穫した豆苗。
また伸びてきますよね。

これを普通は再び収穫して、それからまた三回目の収穫になって。
四回目は生長が悪くなってそこで終わり、とそんな感じになりますよね。

さてこの豆苗。
土に植えてやったらどうなるのか。
まぁ、豆の苗と書くぐらいです。
つまりサヤエンドウが採れるようになるんですが、これがなかなか便利なんです。

もう既に元気に育ってますからね。
後は、土に植えて水と栄養と光を与えてやればいいんです。

古い鉢に植えてみます!

そこで我が家の一回収穫した豆苗。
これが伸びて来たので、鉢植えにしてみることにしました。

そう。
私が住んでいるところではまだ外は雪景色なので、今はまだ室内に置いておくためです。

今回使うのは、昨秋まで別の物を植えていた使い古しの植木鉢。
素焼き鉢と言われる茶色い鉢です。

そう言う場合ここで大事なことは、鉢の消毒です。
古い鉢には微妙に前に使った土や、植物の残骸が残っていたりします。
同時にもしかしたら、植物にとっての悪い病原菌が残っているかもしれません。
ですのでまず消毒を、という訳です。

もちろん、消毒用アルコールなどを使ても良いのです。
ただ今回使うのは、鉢一つ。
こういう時に便利なのが、熱湯です。

おおよそ60℃あれば、たいていの悪い菌はやっつけられます。
なので、お湯をかけます。
しかも北国なので、ストーブつけてまして、湿度を保つためにヤカンをかけているんです。
その沸騰した熱湯を鉢の内側に掛けました。
これで充分!
鉢の消毒 熱湯

ちなみに、素焼き鉢だからできる技ですよね。
プラスチック鉢の場合は、洗剤とか薬品消毒がいいでしょう。

余談ながら、ヤカンは薬缶と書きます。
薬草を煮出すために使われる道具だった時代が、この名前に残っているんです。
そうそう、茶も元々は薬として日本に来ましたしね。

土の準備~地温

使用する土は、市販の野菜用の土を使いました。
おおよそ1鉢分が150円。

この土なんですが、温度に気を使いましょう。
土の温度、地温と言います。

植物を植え替える時。
その植物が置かれていた環境の温度があります。
それに近い温度の土に植え替えてあげることが、上手く育つコツです。

植物の命は、やはり根だ!と言っても過言ではありません。
なので植え替えた時、根が驚かないように、土の性質や温度に気を使ってあげることが大切です。

私は植え替える前の日から、土を居間に入れておきました。
これで、植え替えの時の地温はバッチリになります。

さらに、適度な量の温湯をかけておきました。
穏当をかけるのは、土の湿度調整です。
ほんのりしっとり、ぐらいがベストです。

☆豆苗を分ける

根を割る(分ける)

さていよいよ植え替えです。
豆苗
この根が凄いですね。
互いに絡み合ってガッチリしています。
豆苗

古い言葉で、根を割るだなんて言いますが。
こういう状態の植物の根を、なるべく傷めないように分けてあげる事なんですね。

これを最初から刃物でジョキジョキと切り分けるやり方もあるんですが。
ここは古いやり方で、植物と会話しながら割ると楽しいですよ。
しかも手技(てわざ)も、こうしていると段々身に着くものです。

根の上手な割り方

植物の命ともいえる根を傷めないよう、分ける。
これにはその植物の性質も絡んでくるんですが、一般的にはこうです。
まず、下から上へ曲がる部分を曲げる。
豆苗

この「曲がる部分を」と言うのが大事なんですね。
植物の絡みが弱い部分が曲がる部分ですから、それを手で感じてヒョイとやるとクイと曲がるわけです。

そしてこの「への字」のまま、手前・奥・手前・奥と繰り返し軽く曲げて行きます。
あ、そうそう。
持つのは、根全体を手で優しく持ってくださいね。

すると段々、根の絡みがほどけて行きます
豆苗

ちなみに、持つのは根の部分。
持っちゃいけないのは根と茎の境、生え際です。
ここは絶対に傷めないようにしてください。
豆苗

☆植物鉢に植える

鉢底穴

ある程度の大きさになったら、鉢に植えます。

まず、鉢底に網を敷きます。
これは鉢底網(はちぞこあみ)と言うのがシート状になって売られています。
一枚買っておくと便利です。

その網はハサミで簡単に切れますから、鉢の底に空いた穴より少し大きめに切って、鉢の底に置きます。
私の場合は、さらに小さな害虫対策として、台所のネットをさらに重ねています。
鉢底の穴から入って来る虫対策として。

ただしこの鉢底穴は、余分な水が出すために必要ですから、完全にふさいではいけません。
鉢底

移植

移し替えて植えることを移植と言います。

今回は、豆苗を、販売用のプラスチックトレイから素焼き鉢に移植。

まず、先ほどの鉢底穴に用意しておいた土を5㎝ぐらいの厚みで敷きます。
そしてその上に、割った豆苗を置きます。
置く位置は、鉢の中央。
豆苗

ここで大事なのは、豆苗の生え際の位置です。
生え際が、鉢の渕から1~2cm下がるくらいがベストです。
この高さは、最初に敷いた鉢底の土の量で調整してください。
豆苗
これで、植え替えは完成です。

締めの整え

最後に、これからの生長のために大事なことを行います。
今のように植え替えただけでは、土の下と、土の上の植物のバランスが壊れているんです。

これはどういうことかと申しますと、どう繊細にやったとしても、必ず根は障害を受けています。
つまり傷ついてる。
だから割る前よりは、活動が落ちるし、治癒しなければならないんです。
豆苗

一方地上部は、つまり葉や茎は、割る前と比べても元気。
割る前と同じように活動します。
豆苗

だから栄養などの需給バランスが壊れた状態なのです。
これではダメになりやすい。
そこで、最後にこれをやります。
豆苗

そう。
カット(切る)をやるんです。

根っこが傷んでいるなら、葉や茎も切ってバランスを取るという事をするんですね。
思い切って、バッサリです。
豆苗
これで、茎や葉を保つための栄養の負担が減り、傷ついた根っこは余裕をもって傷を癒せるわけです。
そうしてまず根っこが修復され活発になって、そうして初めて茎や葉が再び生長を始めるはずです。

という事で、豆苗の鉢植え、おしまい!

☆買ったばかりの豆苗の場合

追伸
豆苗

今朝、新しい豆苗を買ってきたので、こちらを一部根割りしてみました。
豆苗
さすがに買いたては、ものすごく簡単に、素直に、根っこがスルリと分かれました。
もし皆さんがチャレンジされる場合は、買いたてがおススメです!
こちらは、すぐに鉢植えにしてみます。
生長の違いがどんなふうに違うか、楽しみです。
豆苗

という事で、本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日を💐

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
お手軽栽培術
シェアする
KAZUHIKOをフォローする
タイトルとURLをコピーしました