園芸用ホースの選びのポイント

シャワーヘッド 水色商店街
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☆ホースの五大性能

POP

先週、ご質問を頂いておりました。
その内容は、園芸用ホースの種類が沢山あって、どれが良いのか分かりませんというものでして。
一応簡単にお答えしておいたのですが、改めて記事にしておきます。
ホースリール

こちらは昨日、ホームセンターで売られているホースのPOP(ポイント・オブ・パーチェス)を撮影してきたものです。
POP、つまり商品の前に貼ってある商品紹介の広告ですが、これが見やすかったのでまずはその写真を。
ホースのPOP

通常、家庭で使う3m程度のホースなら、特にどれでも構わないかなと私は思います。
ただそれ以上の長さのホースになると、以下の点を考えに入れるか入れないか使い勝手が大きく変わってきますので、以下、その説明を簡単に致します。

① 折れにくさ

長めのホースを使っていますと、曲がらねばならない場所が幾つかあったりしますよね。
その都度、伸ばしたり片づけたりしておりますと、ホースにその癖がつきまして、ある場所が凹んで「く」の字になったり「へ」の字になったりして元に戻りづらくなることがあります。

そうなると、その曲がった部分で水流が邪魔されて、その分流れの悪いホースとなり、使い勝手も落ちて行きます。

この「折れにくさ対策」がされているホースでは、そういう事がかなり起こりづらく、ずっと快適に使い続けられるという訳です。
ホースのPOP

② ねじれにくさ

先程の折れにくさが、ホースの横方向への曲がり癖だとしたら、この「ねじれにくさ」というのはホースの縦方向への折れ癖とも言えるでしょう。

長めのホースを伸ばしていくと、途中のある部分がゾウキン絞りみたいにねじれて、やはり水の流れが悪くなることがあります。
これも本当に作業効率が悪く、だいたいホースが長いものですから、そのねじれた部分までいちいち直しに行かなければなりません。
特に忙しい時など、これが頻繁に起こると、誰もがイラッとするものです。

これが「ねじれにくさ対策」がされているホースは、こういう事が起こりにくいです。
大変気持ちよく使えるので、ホース長が10mを超える場合は、こちらも必須のポイントと言えるでしょう。
ホースのPOP

③ ふくれや、パンクへの強さ

ホースの先端に、ストッパーのついたシャワーヘッドや、スプリンクラーを取り付ける場合。
ホースの中の水圧が高まり、途中から水風船みたいに膨らんで弾けることがあります。
そうなることを防ぐために、内側からの圧力にある程度耐えられるように作られているのが耐圧ホースです。
シャワーヘッド

普通に蛇口につないで、ただ先端から普通に水を出すだけの使い方をする場合は、こういう耐圧仕様のホースにしなくても何の問題もありません。
ホースのPOP

④ 寒くてもしなやか

夏場にはあんなに柔らかかったホースも、秋も深まり外の気温が下がって来るにつれ硬くなります。
そして雪が降るくらいまで気温が下がりますと、出来て三日ほど経った千歳飴のようにカチンコチンになってしまうのです。

しかし、寒くてもしなやかと謳ってあるように、低温対策がしっかりとられているホースは、雪の中でもまぁまぁの柔軟性を保ってくれます。

栽培する植物が、晩秋から初春にかけてもある場合は、この低温対策の取られたホースの使用をお薦めいたします。
ホースのPOP

⑤ 藻が生えにくい

これは、防藻対策の取られたホースの事です。

ホースの素材が透明から半透明ですと、ホースの中まで光が届きますよね。
そこに溜まったままの水があると、ホースの内側に藻が生えてきます。
溜まったままというのは、一回使ったホースの中の水抜きをしないまま明るい所に放置している状態。
こうなると本当に数日でホースの内部が黒に近い緑色で覆い尽くされることもまま有ります。

ホースの内側に藻が生えますと、これがまた、厄介で。
使う時にホースの先端から千切れた藻が水と一緒にボトッボトッと出てきたりします。
一番困るのは、ホース先端にシャワーヘッドを付けている時。
この藻で、シャワーヘッドが内側から目詰まりを起こすからです。
ホースのPOP

☆性能と値段

勿論、上記の五大性能が全て満たされているものが(しかも各項目満点なら言うことなし)良いというのは間違いありません。

ですが、そういうホースは割合お高い。
なのでそのホースをどのように使うかで、お買い上げになる種類も決まってくるのです。
先にも書きましたが、家庭用蛇口で長さ3mまでなら、一番安いホースで良いかもしれません。
ホースのPOP

3m以上の長さで、特に巻取りリール(ドラム)が付いたホースでは、①~⑤までの全ての機能が付いたホースが良いと、私は思います。
ホースのPOP

そして詳しいお値段についてですが、地域や店舗によってかなり値段が違いますので、詳しくはお近くのお店に行って直接ご確認ください。

あ、そうそう最後に。
植物のお世話だけでなく、人の飲用としての水をひくホースの場合。
更に、「抗菌」という要素も加わります。
ここも、気を付けておきたいポイントであります。
ホースのPOP

という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
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