植物セラピー⑦

食事 緑の癒し
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< 植物セラピー⑥より続く

さて、しばらく続けてきました植物セラピーも、一応次回が最終回。
それでこれまでは、どちらかと言いますと資料です。
一番重要で、私がお伝えしたいことは今回ですよ~ということで。
参ります!
食事

☆生物ピラミッドでの植物の重要性

・万物の霊長

「万物の霊長」という言葉がありますね。
これは、全ての物の中で一番優れた存在の事。
さてここで分からないのが「霊長」という言葉ですが、これは「霊妙な力をもって、他の物より優れている物」の事。
じゃあ「霊妙」が何かと申しますと、人間には分からない程に「深く優れている」事や「神秘的な尊さ」を指します。
フェリーからみた日の出

ではここでもう一度。
「万物の霊長」とは。
「人には計り知れないほどに深く優れていて、且つ神秘的な尊さを持っていて、他の物より優れている上に、全ての物の中で一番優れている存在」という事になります。
ふぅ、、、疲れる。
食事

しかも、人類は万物の霊長である!だなんて申しますね。
つまり平たく言うと、ヒトは自分じゃ分かっちゃいないが、神秘的で(優れていて×3)頂点中の頂点の存在なのさ。

その生物中の最上級の存在ともなると、心身共に神のごとき完璧さを持ってるはずなんですが、、、。
え?
本当に最上級の存在なの?だなんて私なんぞは内心こっそり思ってるんです。
へへへ、言葉に出しては言いませんけどね。
食事

・人が動物を食べるという事

私も、万物の霊長の端っこに居させてもらってる一人なんですが、60年生きて来てどれだけの食事を摂ってきたのだろうと思います。
多くの命を頂いて、心身をここまで維持させていただいております。
当然、お肉もたくさんいただいてきています。

今では、なかなかお肉が元々生きていた動物の体だとは意識しづらいですが、私の子供のころは自宅で飼っていて私になついていたニワトリが、ある日私の父に絞められて目の前で動かなくなるのを見せられていましたからね。
あれはきつかったけれど、ああいう経験を経てそれから出された食事はきちんと残さず頂くようになりましたから。
食事

余談ながら、食事の前の「いただきます」は、「あなたがたの命を頂きますね、頂いて、私の命を維持させていただきますね。」の感謝と礼儀の「言の葉」です。
そして植物もいただきますし、キノコ類もいただきます。
食事前の「いただきます」は、やはり感謝を込めて言わねばな、と心掛けるようにしております。
食事

・植物がいなければ、動物は絶滅する

さてそんな動物達。
家畜も、ペットも、食用になる動物も、厳しい環境で自由に生きている野生生物も。
全て、植物がいなければ命を維持できません。
肉食動物でも、草食動物が滅びれば生きていけませんよね。

つまり、植物無くして、動物無しなんです。

ちなみに昆虫は、節足動物。
動物群の約75%は昆虫です。
食事

・動物がいなくても植物は生き残れる

かたや、植物はどうか?
動物が一切いない世界でも生き抜ける植物は、あるんです。
と申しますのも、陸上に進出した生物としては植物が先だと書きました。
だから当然なんですね、植物だけで生きていける。

もちろん、現代での植物では繁殖に昆虫の助けを借りる「虫媒花」が多いです。
虫媒花の特徴は、きれいな花。
つまり動物(昆虫)が居ない世界では、ヒトが見てキレイと感じる花を持つ植物の繁殖は無理でしょう。
植物癒し
ですが、以下。

まず、自家受粉(他の生物の力を借りずに、自分自身で受粉できる)植物。これは、米、小麦、豆類など。
次に、無性生殖(種子や花粉に頼らない繁殖を行う)植物。これにはイチゴ、芝類、クローバーなど。
そして、風媒花(風の力で受粉する)植物(トウモロコシ、杉、ブナなど)、水媒花(水の流れを利用して受粉する)植物(ヒシ、スイレンなど)。

ここで分かるのは、ひいて全体を見ると、陸上に進出した順番で優位性が決まるという事がわかりますね。
食事

・菌類がいなければ、植物は絶滅する

あの有名なネイチャー誌によると、10億年~9億年前には、初期の菌類が存在していたと判明したそうです。

しっかりした化石として残りづらいために、まだ未知の部分が多い菌類。
しかし、この菌類は生物界においてかなり重要なんです。

詳しく言うと長くなりますので、ここは手短にしますが、菌類は世界中のあちこちに存在してます。
そしてここで特にお伝えしたいのは、植物と共生関係を結んでいる菌類が居るという事です。
こちらについては以前に、木の子と森の絆でも少し触れました。
きのこ

実は多くの植物は、菌類と共生関係を結んでいるんです。
植物だけでは、栄養の乏しい自然界で充分な補給が難しかった。
そこで進化の過程で、菌類が植物の根っこと栄養や情報のやり取りをするために、互いに協力関係を結びました。
きのこ

そして仮に、菌類が居なかったとしたら。
栄養の分解者がおらず、植物は地球上は栄養を吸収できなくなります。
簡単に言うと、それで絶滅です。
これほどまでに、菌類は地球上の全生命維持のために重要な存在です。
食事

☆万物の霊長であるならば、、、

・謙虚に、つつましやかに

どんなにテクノロジーが発達して、次に発売される機能満載のスマートフォンが便利であろうと。
私たちが万物の霊長であるならば、心の片隅で気付いているはずなのです。

私たちは、豊かに動物が暮らしていて、その周囲にたくさんの植物達が繁茂していて、見えない菌類が黙々と世界の隅々に活動していて、そんな中で自分たちの命がようやく維持できている事に。
植物

その本来、感謝や敬意を向ける場所に目を向けずに、別のまばゆい何かだけに意識を集中させ過ぎてはいませんか?
という事なんです。
植物

もちろん、セラピーに関してはたくさんの技術ややり方があって、それぞれその専門家もいらっしゃいます。
ですが私がお伝えしたいのは、もっと大元の、ヒトの進化を基にした根源的な考え方です。
園芸セラピー

・0.0091%でのパニック状態

デジタル社会の今、もちろんそれを学ばなければなりませんよね。

ですが、1日ほんの少しの時間で構いません。
意識を自然に向けて、まずはボ~ッとする時間を作ってみてください。
それだけで人生の風景も変わると思います。
食事
なぜなら、人類進化の大部分は、大自然に囲まれたボ~ッとする時間が多かった中での進化でした。
1800年の蒸気機関普及から今日までの急激な変化の波でも、人類の脳が進化してきた年月の0.0091%しかないわけですから。
現代人の脳にとっては順応しようと必死な状態。
しかも技術は日進月歩なわけですから。

ね。
せめて毎日少しは、ボーっとしましょ、であります。
食事

という事で、本日も最後までお読み下すってありがとうございます。
どうぞ佳き日をお過ごしくださいませ💐

< 植物セラピー⑧(最終回)へと続く

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
緑の癒し
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