☆新茶を作ってみた
八十八夜
昨日は八十八夜。
この日に摘まれた新茶を飲むと長生きできるなんて言われていまして、いわゆる縁起物なんですね。
そこで我が家でも新茶を淹れていただくことにしました。
< 我が家の新茶
それで昨夜、ささやかな茶摘みを行いました。
鉢植えのチャノキから穫れた新芽はこれだけ。
まぁ上々でしょう。
失活(しっかつ)と殺青(さっせい)
お茶の葉は、摘み取った直後から発酵を始めます。
これは葉の中にある酵素の作用。
そこでこの酵素が働かなくなるように熱を加えるのです。
収獲直後に茶葉に熱を加えて酵素の働きを止めれば、緑茶。
軽く発酵させた後に熱を加えれば、弱発酵茶で、その発酵の程度で黄茶と、白茶に分かれます。
そして半発酵まで行くと青茶、これは主に烏龍茶の事です。
更に完全に発酵させると、紅茶となります。
昔、中国茶のことがお茶の事が知りたくて、横浜中華街にだけ1週間集中して滞在。
そこで華僑のおじいちゃん達と仲良くなりまして。
普通にお茶を御馳走になって色々お話を聞く中で、緑茶は色が緑だからではなくて、茶葉の発酵段階の種類分けと知らされたのでした。
緑→黄→白→青→紅→
この紅の矢印の先に、黒が来ます。
黒茶。
これがプーアル茶。
つまり緑→黄→白→青→紅→黒。
緑→黄→白→青→紅
これらは茶葉の中の酵素による酸化の度合いを「発酵」と呼んでいるのですが。
黒に関しては、雲南省が産地のお茶。
茶葉に熱を加え発行を止めた後、微生物に発酵させて作るお茶であります。
この酵素による酸化を、熱を加えて止める方法は二つ。
一つは、蒸気で蒸す「失活」
もう一つは鉄釜で炒る「殺青」
失活は日本で生み出された緑茶製法であります。
蒸し茶と釜炒り茶
かたや殺青は大陸から茶の伝来と共に伝わってきた製法。
殺青は熊本や宮崎で多く使われている製法です。
現在一般的に日本で飲まれているのが、蒸し茶ですから、用いられているのは失活。
それに比べて熊本や宮崎では殺青を用いて作られる釜炒り茶です。
釜炒り茶はフライパンがあれば何とかできますので、昨夜挑戦してみました。
釜炒り茶
炒って、揉む
さてここからは、実際に八十八夜の昨夜、私が行った殺青です。
手摘みした鉢植えチャノキからの新芽がこれほど。
それをかき混ぜながら、弱火で軽くフライパンで炒ります。
そのあと手で茶葉を軽く揉みます。
軽く、です。
揉んで、炒る
軽く揉んだ後。
再び炒ります。
この後は、揉んでは炒りの繰り返しで、作業しながらの撮影も大変だったので、撮影簡素化。
段々それらしくなってきました。
最後は水分が綺麗に抜けて、焼け焦げもせずにまぁまぁ上手に乾燥となりました。
☆八十八夜の新茶を淹れてみた
そして今朝。
おはよう~~!と新茶にご挨拶。
さて、いただきます!
急須に茶葉投入!
一度沸騰させたお湯を少々冷まして、急須に注いで1分蒸らして。
結果、甘みと旨味と苦みが良いバランス。
我が家の鉢植えからの、年に一回の贈り物。
慎んで頂きました。
これでまた、少し長生きできそうです。
世界で一つだけの、我が家だけの八十八夜でありました。
と言う事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐🍵😊