いよいよ桜の季節

桜の花見 喫茶~言の葉
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☆東京で明日あたり桜開花宣言

今日は彼岸明け。
土曜日です。

札幌は心地よい快晴の朝。
まだ道路には雪が残っており、日中はシャーベットになって歩きづらいです。

本州は西から雨だそうですね。
そしていよいよ明日あたり、東京の標本木がある靖国神社の桜が花開かせて、開花宣言が出されるという話も聞きました。

いよいよ、この季節になりますね。
桜の花見

☆桜前線

季節の言葉で、〇〇前線だなんてよく使われます。
桜前線も、その一つ。

桜前線とは、春の訪れとともに、日本列島を南から北へと移動する桜の開花の進行状況を表す言葉。
一般的には、桜の中でも「ソメイヨシノ」に絞って使われる言葉です。
桜前線は、南から始まり北へ。
九州、四国、本州を経て、最終的には北海道まで開花が進みます。
2024年サクラ開花予想
※出典:ウェザーニュース

ただ、気温の変化に大きく影響されます。
なので、年によって桜前線の北上速度が異なります。
暖冬や早春の場合は桜前線の進行が早まることがあり、寒波や遅い春の到来の場合は進行が遅くなることがあります。

どうも今年は少しだけ遅れ気味のようですね。
桜の花見

☆日本人と桜

桜は、花王とよばれて、特に日本人に愛されてきた花です。
ツボミが開いて数日でパッと散る。
ここに日本人の美学があるんだといいます。
桜の花見

これを誤解される方がいらっしゃるんで、もう少し詳しく申しますと、こう言う事です。
パッと命を投げ出すという事では無いんですね。

定められたそれぞれの人生の長さを存分に生き、去り際が来たなら美しいままにサッと散る。
この美しいというのは、見た目とかではなく、その生き方だと私は、桜を育てていらっしゃた師匠から教わりました。

余談ながら、こういう生き方ができないことを、晩節を汚すともいいます。
桜の花見

あ、そうそう。
鎌倉のお寺のお坊様からは、私は咲いた花より咲く直前のツボミが本当に可愛くて好きですねとお話していただいたことがあります。
ツボミの内側に、さあこれから開くぞというサクラの思いを感じるそうなんです。
私はツボミを愛でながら一日過ごせますと笑顔で仰っていた事が思い出されます。
桜の花見

☆サクラの語源

語源はいつ句もあるのですが、そのうちの一つ。
古代の日本語から見ると、桜は、サと、クラ。
桜の花見

サは、神を表すんです。
そして桜の花は春ですから、農業に関わります。
農業に関わるという事は、弥生時代が起源でしょうか?
縄文の自然崇拝の文化には樹木も含まれますから、その上に弥生の稲作文化が重なって、日本独特の桜信仰みたいなものが形作られたのでしょうね。
なので、この桜のサの場合は、稲神とした方がすんなり解釈できると私は思います。

そしてクラ。
倉は、本来穀物を納めておくたてものですから、ここでも稲作が関係しています。
桜の花見

そこで、稲神のサが宿る場所、クラ。
こう考えると、桜の開花は、古代日本人にとっては、こういうメッセージだったのかもしれませんね。
稲神が桜に数日滞在して、さあ穀物を今年も作るよというメッセージに。
こう考えると、花見の折に料理を食べるという意味も見えてきます。
桜の花見

ちなみに、田植えをする女性を早乙女(サオトメ)と言います。
これも、稲神に仕える巫女の面があったのでしょう。

そして植える苗を、早苗(サナエ)と言います。
こちらは文字通り、神聖な神の宿る植物の苗という事になりますよね。
稲穂

また、別の漢字にすれば、倉稲魂(うかのみたま)
これは五穀の神と言われていますが、一番使われているのは、稲神としてです。
やはり日本と米作は切っても切り離せません。
桜餅

こちらも余談ながら。
そうしてできた米は秋に収穫され食料となるほかに、その神への捧げものとして加工されます。
そのうちの一つが日本酒。
そうサケです。

こう考えると、桜の花を愛でながらいただく酒と言うのは、深い意味があるんですね。
ともあれ、今年もいよいよ、桜の季節がやってまいります。
桜の花見

という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
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