☆植物を使った、簡単お手軽・マインドフルネス実践編
昨日は、植物を使ったマインドフルネス5つのポイントの内、以下の3つについて書きました。
1、「今」という瞬間に集中することの大事さ
2、自分の感覚に愛情をもって研ぎ澄ませることの大切さ
3、自分を感情に入れずに、物事を受け入れることの重要さ
さて今日は、残りの2つ。
4、日常に、心で喫茶できるという贅沢さ
5、余分な重圧を受け流すしなやかさ
これらについて述べていきますね。
ではまず、4番目のポイントから。
・4、 日常に、心で喫茶できるという贅沢さ
植物へのお世話を、瞑想の時間に変えるステップ
1段目
まず初めに、「植物のお世話をする時間」を、毎日ほぼ同じに決めます。
「水やり」だけは朝が好ましいです。
けれど、そのほかの色んなお世話は、皆さん、生活サイクルが違います。
なので、お好きな時間にどうぞ。
お世話する時間を決めるという事は、習慣化させるためです。
特定の行動を同じ時刻に行うことで、習慣として確立しやすくなります。
習慣になれば、長続きしますよね。
そのために、「時間を決める」というのが大事なんです。
2段目
まず自分で決めた「お世話時間」が来たら、始める前に、数回深呼吸をします。
なんだそんなことかと思わないでください。
実は深呼吸って、かなりの効果があるんです。
まず心が落ち着きます。
その他にも、緊張の緩和・血圧安定・安眠効果・便秘や冷え性改善・集中力向上・怪我の治癒に疲労回復・抗うつ・ダイエットにアンチエイジングなどに効果があるんですって。
心拍数を落ち着かせる効果もありますので、瞑想の初めのステップとして推奨されることが多いです。
ちなみに、「正しい深呼吸」ってご存知ですか?
もしご存じない方のために、一例を簡単に説明しますね。
1、姿勢は背筋を意識して伸ばす事。立ってても座ってても、寝てても構いません。
背筋を伸ばすことを意識してください。
2、お腹を膨らませるように、4秒かけて鼻から吸います。
3、吸い切ったら、7秒間息を止めます。そして新しい空気が、全身に巡っていき、内側から充実していくことをイメージしてください。
4、それから8秒かけて口から吐き出します。
上記を目安に、無理のない範囲でお試しくださいね。
3段目
植物のお世話をしながら、その瞬間の感覚に意識を集中します。
土の感触、植物の香り、葉や花の色、植物に触れてみる時の音など、五感を使って感じ取ります。
さてこれは、前回の記事で述べた「観察」と同じです。
ただ、この4番目のポイントでは、重要な要素が加わります。
それは「植物の命を感じとる」です。
目の前の、あなたがお世話している植物を「命あるもの」として、それを意識して感じてみてください。そしてやがては、その植物に、同じ命として共感してみてください。
ここはとても重要なポイントになってきます。
4段目
その日の植物へのお世話が終わったら、再び数回深呼吸をします。
深呼吸を終えてから10秒程度、目を閉じてリラックス。
そこで、一日の経験や感じたことを、感情を入れずに淡々と客観的に振り返ります。
そうする理由ですが、経験の振り返りは、学習効果を高めてくれます。
また、次回の実践につなげるための鍵となることが、教育学の研究で示されています。
このように、植物のお世話を日常の瞑想の時間として捉えることで、マインドフルネスを無理なく実践し、日常生活を充実させることができるんです。
・5、余分な重圧を受け流すしなやかさ
植物で、ストレスを受け流すステップ
1段目
まず、外の自然環境や部屋の植物の近くで、5分~10分間、座ったり立ったりして過ごします。
これは植物や自然の中に身を置いている自分という存在を、最初に意識してくださいね。
それは5秒ぐらい「よし、自分は今、植物の近くにやってきた!」と集中して思うだけで充分です。
それ以降の時間は、頭を空っぽにして観察してください。
また、ストレス状態にあると感じた場合は、積極的に是非お試しください。
緑の環境は、ストレスホルモンの低下や心拍数の減少を促します。
2段目
周囲の自然を五感で感じながら、深呼吸を数回繰り返します。
これは、先述した4番目のポイントの深呼吸のやり方と同じです。
呼吸だけに意識を集中して見てください。
他の事は考えない。
これが大事です!
3段目
自分が自身が、自然や植物の一部になるイメージで数分、目を閉じてください。
これは、先述の深呼吸の後に行う事です。
自然の中の小さな音や風、植物の香りや色など、その瞬間の感覚に意識を集中しても良いです。
これらは、ミステリアスなイメージもありますが、何のことはないです。
人も、大自然の一部です。
それを忘れて、デジタル機器に追われたりしています。
なのでそこを短時間断ち切って、本来の自然の一部に還るのです。
そこで脳が安心してリラックス。
さらに深呼吸で、酸素が脳をはじめとする重要臓器群に行き渡り、副交感神経が活発になり、ストレスホルモンを抑え始めています。
また、脳に酸素が行き渡る事で、注意力や集中力が大きく向上しています。
なので、ストレスの原因となるものに対処する能力が激上がりするんです。
それともう一つ、免疫系の機能も活発になって、心身の回復をこれまで以上に助けてくれます。
つまり、ストレス時の深呼吸+植物との触れ合いは、かなり効果的。
その結果、ストレス対処法の一つ「受け流し」の力も複合的に高まっていくんですよ。
4段目
これらを身につけるには、定期的な練習が大事です。
できれば毎日、気分転換にお茶を楽しむ気持ちでやってみてください。
短時間で構いません。
ちょこちょこと続けることが、とても大切ですから。
気軽に行うことで、ストレスの軽減効果をより強く実感できるようになります。
なにより、植物を通して自分が大自然の一部だと感じられるようになることは、どんなストレスでも受け流すしなやかさの獲得につながっていくのです。
ストレスは、受け止めるな、受け流せ!です。
☆まとめ
ここまで、植物を使ったマインドフルネスについて書いてきました。
あくまで「マインドフルネス」という考え方や実践論があって、私ののそこに、伝承園芸での心構えを組み込んだものです。
ただ、現場でお伝えしていて、反応は良いんですよね。
一番多い反応は、「植物の見方が変わった」というもの。
そうなんです。
植物をただそこに植えて、食べたり見たり飾ったりする対象から、我々と同じ「命」ととらえることで、見える風景や感じる風景がかなり変わってきます。
これが大事。
さて、植物を使ったマインドフルネス。
これらが最大限の効果を発揮するには、ほんの少々時間が必要です。
劇的な即効性があるわけではありません。
ですが、継続して取り組むことでその効果を、確実に実感できるようになります。
是非、興味を持って、実践してみることをおすすめします。
なんてったって、植物のお世話や栽培、自然観察を通じてのマインドフルネス。
これができるかできないかで、毎日の充実度が格段に変わってきますから。
また長くなってしまいました。
最後までお読み下すってありがとうございます。
そして今日が、あなたにとって佳い一日となりますように🌱