☆カイコノウジバエ
クワコの繭
あまりにショックで、すぐに記事にはしませんでしたが、、、。
8月のお盆前に黄緑色の繭を張った野生のカイコであるクワコ。
< 緑色の繭(まゆ)
繭を張ってから三つとも、二日後には繭を破って蛆(ウジ)が出てきたのです。
残念でした。
せっかく繭を張った三匹すべてが、桑の葉にくっついていたカイコノウジバエの卵も一緒に食べてしまっていたようです。
繭をレントゲンみたいに光に透かしてみましたら、しっかりクワコは蛹(サナギ)になっておりました。
カイコノウジバエ
カイコノウジバエは、カイコやクワコに寄生するハエで。養蚕業の最大の害虫とも言われております。
土の中で蛹になり、春に成虫になったカイコノウジバエは、桑の葉に卵を産み付けます。
その卵を、桑の葉と一緒に食べた(飲み込んだ)カイコやクワコの幼虫はもう、成虫にはなれません。
カイコやクワコの幼虫の体の中で、カイコノウジバエは卵から孵り、少しずつ成長。
そしてカイコやクワコが繭を掛け、蛹になると同時にその体を食い破って外に出て、地面にもぐって蛹となって冬を越えるのです。
こちらが、、、グロテスクかもしれませんが、これもまた立派な生き物。
カイコノウジバエの幼虫、つまりウジ(蛆)であります。
右に映っているのが割り箸の先ですから、大きさもおおよそ、お伝え出来たと思います。
カイコノウジバエ、蛆から蛹まで
この蛆をみて、家内などはもう大騒ぎしておりましたが、ハエの赤ん坊だと思えばカワイイ、、、でしょうか。
まぁまぁとなだめて、折角なので様子を観ることにしました。
カイコノウジバエが蛹から出てくるところなんて初めて見ましたので、これは絶好の観察のチャンスです。
朝出てきた蛆。
自然の中だと、地面に落ちて土の中に潜り込むのですが、土が無くて困っておりました。
そして外の仕事が終わって帰宅した夕方。
もうすっかり蛹になっておりました。
こちらはまだ蛆の白っぽい黄色がまだ残っております。
蛹になるのが出遅れた個体でしょう。
こうしてみると、カイコノウジバエは9時間もあると、蛆から蛹へと成長することが分かります。
つまり自然状態で、クワコの蛹を突き破って出てきて土の中に潜り込むまでに1~2時間ほどでしょうか。
自然淘汰
こういう寄生とか、一見残酷そうに見えますよね。
ところがこれも、自然の絶妙なバランスです。
懸命に生きてきたクワコが、ようやく繭を掛けたところで、体内に寄生していたハエに命を奪われる。
これはどうにも可哀そうに思えますが、こうして命を落とす者もいる。
敢えて、「者」と書きますが。
それで自然界全体の中で、特定の種だけが増え過ぎないような仕組みになっているのです。
カイコノウジバエも、長い間命のバトンリレーを続けてきて、桑の葉に卵を産み付けるのが最善だとなって行ったのでしょうね。
そうすると、桑の葉を食べるカイコやクワコに寄生するのが一番効率的な子孫繁栄の方法となり、カイコノウジバエの幼虫(蛆)は、寄生主(カイコやクワコ)の体の仕組みや生活のサイクルを本能的に知り尽くさねばなりません。
まぁ、言葉にすると簡単ですが、このような変化がいつ起こって、何の切っ掛けでこうなったのかは謎です。
生き物たちが、代々命をつないでいくために有利になるために進化して行く事を、自然淘汰(有利で無いものは滅び去る)と言いますが、カイコノウジバエも自然淘汰の結果、今があると思うと、今回実に貴重な観察をさせてもらったのだなぁと思うのです。
クワコも、カイコノウジバエも、それぞれの形で懸命に生きております。
こういうことに触れると、ヒトも、毎日惰性の繰り返しで命をつなぐなどとは申し訳ない事なのだなぁと思ったりもします。
余計な事かもしれませんが。
という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊