☆二至二分
さて本日は新暦で12月22日。
旧暦では十一月三日。
二十四節気の中でも特に大事とされるうちの一つ、冬至です。
特に大事と申しましたが、それはこの冬至の始まり、春分があり、夏至へと続き、秋分に至り、当時へ還るという循環でありまして、その要所である春分・夏至・秋分・冬至の事を下半分の文字を取って、二至二分と申します。
全国的には気温の上下動が激しい日が続いておりますが、暦の上では冬が極まる日とされております。
ただこの冬至には、一番太陽の力が弱くなる日だけれども、この日を境に日一日と太陽が(生命力が)勢いを取り戻していく日とされております。
陰極まれば陽に転ず。
なので今夜は、心身の内側に溜まった陰の気を、柚子湯で散らすのも良い日ともされております。
☆冬至の七十二候
では、いつものようにこの期間の七十二候を見て参りましょう。
今年の冬至は、新暦で申しますと12月22日から、翌年の1月4日までとなります。
初候:乃東生(12月22日~12月25日)
「なつかれくさしょうず」と読みます。
乃東はウツボグサの古い呼び方で、「だいとう」と読むのだそうです。
この草は実に面白くて、夏になる頃にすっかり枯れて、この寒くなった時期に芽吹くという薬草のこと。
日本各地に分布しております。
次候:麋角解(12月26日~12月30日)
「おおしかのつのおつる」と読みます。
ここで言う麋は、ヘラジカの事だそうで、日本にはいない動物らしいですね。
元々の暦が、大陸の方から伝わってきた技術だという事が、ここからも分かります。
但し。
渡来してきた農業暦を、日本の風土に合わせ長年かけて改良してきたのが昔の日本人達です。
今ではすっかりこの太陰太陽暦、いわゆる旧暦というのは精緻で細かく正確に日本の自然の移ろいを表す素晴らしい暦として現代にまで伝わっております。
しかし昨年も申しましたが、どうして今も麋という言葉が残されているかの謎は、まだ私には分かっておりません。
末候:雪下出麦(12月31日~1月4日)
「ゆきわりてむぎのびる」と読みます。
秋に種をまいた小麦が、育って来る時候という意味です。
冬至に入り、一旦落ちるところまで落ちた太陽の力が、日一日と力を取り戻していく中。
この冬至期間の終盤に生長を始める冬小麦の生命力に、やがて来る春の息吹を古代人は感じていたのでしょうね。
前にも申しましたが、今年のこの雪下出麦は、新暦の大晦日から正月三箇日を含んでおります。
今年はこの時期、割合暖かだという予報も出ておりますので、各地冬小麦の生長も例年より十丁なのかもしれませんね。
という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊

