二十四節気~大暑2025

桐の蒴果 旧暦(太陰太陽暦)
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☆暑さの絶頂期

さあ、今日から二十四節気の大暑に入ります。
まさに夏真っ盛り。
暑さの最大期に入っていきます。

大暑に関しては昨年も書きましたので、ご興味ございます方はこちらもご覧くださいませ。
< 二十四節気~大暑(2024)

では、大暑の七十二候を見て参りましょう。
さて今年は、、、

☆七十二候

初候:桐始結花(7月22日~7月27日)

「きりはじめてはなをむすぶ」と読みます。

昨年書いておりませんことで、この時期の意味を考えてみます。
旧暦と申しますのは、大変稲作と深いかかわりがあるとは何度も申しあげております。

では、この桐の花が実を結びはじめるという事と、稲作に何か関係があるのかを考えてみました。
桐の花

晩春に花を咲かせた桐は高木で、木の高い所に実を着けて、秋に風に任せて遠い場所へと種を舞わせます。
種は風によってなるべく遠い所に飛ばしたいので、実(蒴果)もなるべく高い位置に着けるという訳です。

そして面白いことに、旧暦の基準地である近畿地方で、高い位置にある桐の実が(地上から7~12mあたりに多く実を着けるのだそうです)肉眼で確認できる大きさまで育ち始めるのがこの時期。
つまり、桐始結花ということなのです。
桐の蒴果

そしてこの時期。
日本文化において大切な稲作では、何が始めっているのかを見てみますと、これが面白い。

この時期の稲(近畿地方)では、幼穂(のちに花や穂になる部分)が茎の中で作られ始める重要な時期なのです。

この時期の田んぼでは、水管理と追加の肥料を与える重要な時で、ここでの管理のやり方が秋の収量に大きく関わってくるのです。

つまり昔の日本人は、桐の実が目に見えて育ち始めるのを合図に、目に見えない幼穂が作られ始めるのを感じ取っていたのかもしれませんね。
田んぼと稲

次候:土潤溽暑(7月28日~8月1日)

「つちうるおうてむしあつし」と読みます。

こちらは文字通り、蒸し暑さの絶頂期という意味でしょう。
梅雨が終わり、夏の大雨などで地面はすっかり潤っておりますが、気温が高く陽射しは強い。
こうなると、空中湿度というのもかなり上がります。

余談ながら、不快指数の計算式というものがございます。
不快指数=0.81×T+0.01×H×(0.99×T−14.3)+46.3

この計算式で、Tが気温で、Hが湿度です。
これでその時々の気温と湿度から答えは変わっていきますが、その答えの数値が何を意味するのかは、以下。
温湿度計

70未満:快適
70~74:やや不快
75~79:多くの人が不快を感じ始める
80~84:ほとんどの人が強い不快感
85以上:危険(熱中症)

では湿度が上がるとなぜ不快に感じたり危険になるのかと申しますと、これは汗の蒸発に関係しております。
空気中の湿度が高く気温も高いと、体内の熱を汗の蒸発として外に逃がすことができずに、体の中に熱が溜まり始めるからです。

まぁ、余談が長くなりましたので、これについてはここまでにしておきます。
草と雨と湿度

末候:大雨時行(8月2日~8月6日)

「たいうときにゆく」と読みます。

これは、気温も上がって上昇気流が発生し、夕立ちや集中豪雨などが起きやすくなる時期という意味です。
こういった雨により、熱を持った地面が冷やされ、その繰り返しで徐々に秋に向かって季節が移ろうという頃。
倒れた稲穂 田んぼ
但し今年は閏六月がありますので、どうにも暑さが厳しいようですね。
また閏六月のある年は、大雨や台風による被害も出やすいのだそうで。
この辺の天気も、私は注意してみて行こうと思っております。

もちろん、大雨や大風(台風)は、稲の生育に大きく関わることから暦に読み込まれた気象現象という事になりますね。
雨と雨粒
と言う事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
旧暦(太陰太陽暦)
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