啓蟄~2025年

テントウムシとオオイヌノフグリ 喫茶~言の葉
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☆二十四節気

はじめに

ふ~、たった今、我流自動灌水装置の組み立てが終わりました。
とりあえずまだ動かしてはおりません。
なんと、大元の水溜めようのバケツが小さすぎました。
それで今日はこれで組み立て終了。
自動灌水装置

さて。
今日から、二十四節気の啓蟄です。
啓蟄については昨年書いておりますので、お時間のございます方はこちらをご覧ください。
< 二十四節気~啓蟄
啓蟄

今日の札幌の様子

朝はマイナス5℃。
午前は曇りで午後から雪の予報です。
そして今週末から最低気温もプラスの日が出てきて、最高気温も二けたに届く日が出てくる予報となっております。
我が家の窓辺にやって来るシジュウカラたちも、春の求愛で盛んに囀(さえず)ってとても賑やかであります。
シジュウカラ

☆2025年啓蟄の七十二候

啓蟄の期間

今年は、今日3月5日から3月19日までが啓蟄となります。
啓蟄の次は、いよいよ春分。
春の気配がいよいよ強まってくる時期となります。
テントウムシとオオイヌノフグリ

初候:蟄虫啓戸(3月5日~3月9日)

「すごもりのむしとをひらく」と読みます。
または「ちっちゅうこをひらく」とも。
近畿地方では、冬の間に冬眠をしていた虫が目覚める時期ですから、それを表しております。

面白いことにこの時期、蛇や蜥蜴(トカゲ)、それに亀や蛙に蝙蝠(こうもり)やサンショウウオなども冬眠から目覚めます。
昔は「虫」と書くと、昆虫だけではなく小動物一般も含まれていました。
それが証拠に、先ほどのヘビ・トカゲ・カエル・コウモリの漢字には全て、虫が含まれております。
また甲羅を持つ亀は甲虫、魚は鱗虫とも呼ばれておりました。
言葉としては、爬虫類なども名残りが見られますよね。
ニホンイシガメ
つまり啓蟄とは、ただ昆虫が冬眠から覚めるという事ではなく、色んなかつて虫と呼ばれた生き物たちの目覚めの時期でもあるわけです。

ちなみに虫の大元はヘビを表しておりました。
毒蛇にマムシというのがおりますが、まさに真虫なのです。
それから虫に対して蟲という漢字がありますが、こちらは小さな虫、つまり今でいう昆虫の指すらしいですね。

虫唾が走るとか、虫の知らせは、人の存在さえも裸虫といった名残りだと仰る方もいらっしゃいますが、こちらは人の体内に住む三尸(さんし)の虫の事だろうと私は思います。
これは人が生まれながらに体内に巣くっている何かで、三種いて、それぞれ頭と腹と下半身におりまして、、、いや、長くなるのでこの話はよしましょう。
蛙

次候:桃始笑(3月10日~3月14日)

「ももはじめてわらう」と読みます。
また一方で、「ももはじめてさく」とも読まれます。

旧暦の基準地である近畿地方では、桃の花が一般的に3月下旬から咲き始め、4月に満開期を迎えます。
それで、この次候。
桃の花が咲き始める頃という事でありますから、まさしく暦通りなのでしょう。
桃の花

ちなみに、咲くと書いて笑うの不思議ですが、昔の日本では、花が咲くことを笑うと称しておりました。
今でも言葉の中に「笑顔の花が咲く」という表現が使われていたり、表情がほころぶと使われたり。
表情が綻ぶ(ほころぶ)と申しますのは、まず柔和なとか笑顔になるということですから、こちらも昔の用法の素敵な名残りです。

そしてこの綻ぶは、もともとは衣類などの縫い目がほどける事。
転じて、硬い心が開かれていく様子だったり、固い花の蕾が少しづつ開いていく様子を表します。
なんとも日本語は美しいものだと、私は今でも思います。

ついでに申しますと、太陰太陽暦(旧暦)での雛祭りは、新暦に当てはめますと今年は3月31日です。
どうです?
旧暦の方が正真正銘、桃の節句となりましょう。
雛祭り

末候:菜虫化蝶(3月15日~3月19日)

「なむしちょうとなる」と読みます。
おおよそこの時期に近畿地方で成虫となる蝶は、モンシロチョウでしょう。
日本には、奈良時代に野菜と共にやってきたとされています。

もちろん、モンシロチョウの幼虫は青虫と呼ばれ、野菜を食べる害虫です。
その青虫が成虫になって飛びはじめる時期。
農作物の被害も一段落といった意味合いもあるのでしょう。

また蝶が飛びはじめるという事は、菜の花をはじめとした春の花が咲き乱れる事も想像できます。
いよいよ春真っ盛り。
命の躍動を感じさせる啓蟄の末候であります。
菜の花とモンシロチョウ

☆最後に

今日、既に一回はブログを書いているのに、工作が早く終わったためにちょいと啓蟄にも触れておくかと軽い気持ちで書き始めたのですが、いけないいけない、当たり前のように長くなってしましました。
もう今日は書かないぞと固く誓うお昼です。
まぁ当然の事であります。
菜の花
という事で今日は本当にここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
喫茶~言の葉
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