☆春の陽気が強まるころ
今日は、一年を二十四等分したうちの一つ、啓蟄です。
節気、気の節目だなんて、素敵な言い方ですよね。
さてこの啓蟄、これは、春の陽気が地面の中にまで届き、土の中で冬ごもりしていた虫たちが目覚める事を言います。
目覚めて、地面の中から這い出して来る頃という事です。
さらに、虫だけではありません。
植物の芽も動き出す頃、だそうです。
ちなみに「啓」が、開くの意味。
「蟄」が、土の中で冬ごもりしている虫の意味。
そう言えば、江戸時代あたりに武士などに自宅謹慎という罰を与えたりしたようですが、あの罰を「蟄居(ちっきょ)」と言います。
冬ごもりの虫のように、自宅でおとなしくしておれぃ!という感じが出てますね。
虫と同等に扱われた武士たち。
これは私たちが感じる以上にキツかったと思います。
☆旧暦
さて、私が暮らしている札幌ですが、まだまだ見事な銀世界。
確かに街を歩いてみると、車道には大きな水たまりができていて、確かに春近しといった風情。
しかし、まだ雪一面なんです。
これじゃ、冬眠中の虫だって、木の芽だってまだ休んでます。
けれども、今日は啓蟄、、札幌だって啓蟄なんです。
さてなぜこんなことになるのかと申しますと、理由は明白。
二十四節気などが定められた旧暦は、京都を基準に作られているからです。
なぜ京都か?
それは、日本で暦が作られ始めた頃の日本の首都は、京都や奈良でしたから。
つまり、暦が示す二十四節気に一番当てはまるのは、京都や奈良。
なのでそこを基準に、各地の地域差を計算に加えて季節の移ろいを眺めることが大事なんです。
そう言えばかつての日本も、隋や唐から暦を持ってきた時、節気などが徐々にズレて行き、計算しなおしたと言います。
面白くて深い世界ですね、暦って。
☆我が家の啓蟄
ところで、我が家の室内に目を移すと、これはこれで面白いんです。
一昨日なんか、秋から鉢の中に居たのでしょう。
小さなミミズが顔を出していました。
その鉢を外から部屋に入れたのは昨年11月はじめ。
それから4ヶ月。
じっとしていたんですね、鉢の土の中で。
それを思うと、なるほど、啓蟄であります。
そして、これはまた後日お話しますが、楓の切り枝から、根っこの元らしきものが出てきたのも一昨日あたり。
ということは、です。
我が家の室内は、京都や奈良に近いのかもしれません。
近くないのかもしれませんが。
ともあれ、啓蟄、春近しですね。
という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日を💐