盂蘭盆会(うらぼんえ)

盆提灯 喫茶~言の葉
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☆本日、迎え火

8月13日火曜日。
今日は日本各地でお盆を迎えます。

台風や地震。
それで帰省の足も大変な状況かと思われます。
どうか滞りなく目的地に御到着できますように。

お盆は祖先の霊を自宅に迎い入れる行事です。
家の中を綺麗にして、家の周囲の草刈りをして(本来は玄関から山道まで)、霊が動き出すと言われる夕暮れや夜に玄関先で小さな火を灯すのが迎え火。

作法としては、家族や親しい人達が集って、玄関先で火を灯します。
そして祖先の霊へ黙とう。
その後、火を消して(そのまま燃え尽きるまで置く場合もあり)、燃え残りを片付けて終了となります。
盆提灯

☆祖霊信仰

日本では、祖霊信仰というものがお盆にも関わってきます。
世界各地にみられるのですが、ここでは日本の場合を書きますね。

家族が無くなると、初七日、四十九日等と法要を行い、それが一周忌、三回忌、七回忌と供養をして三十三回忌を過ぎると、家族の霊は個性を失くして「祖霊」といわれる霊の集団に吸収されます。
亡くなった家族の霊は三十三年かけて浄化されるという考えなんですね。

民俗学者・柳田国男さんの調査では、祖霊になると近所の山や海の上などに留まっていて盆や正月に家族の元に戻って来るというんですね。
そういう民間の考えが根付いていると。

成程、それで玄関から山道まで草刈りをするという事なんですね。

あ、もちろん。
祖霊になっておられない没後三十三年を経ていない個性を持ったご家族の霊も一緒に御帰宅されるという事なので、どうぞご心配なく。
仏壇

☆本来の盆

お盆。
この行事は、明治6年に明治政府が新暦(太陽暦)を導入しました。
ここでお盆が7月と8月に分かれたんですね。

元々のお盆は、盂蘭盆会と言われる仏教行事です。
その仏教行事が日本に渡って来て、日本古来の祖霊信仰と合わさって、そして明治の新暦導入で今のお盆の形に落ち着きました。

まぁ、盂蘭盆会=お盆なのですが、そういう経緯を考えたら意味合いはちょっと違うのかなとも思います。

では、新暦導入以前の、本来の盆の時期はいつなのか?
これはハッキリしています。
旧暦(太陽太陰暦)の七月十三日~十六日です。
盆提灯

☆三つに分かれた盂蘭盆会の意味

これ、旧暦(太陽太陰暦)の七月十三日~十六日が大元なんですね。

まず、現代で言われている七月盆。
これは新暦の七月十三日~十六日に、旧暦の七月十三日~十六日をそのまま移しただけです。

そして八月盆。
つまり今日迎え火を炊く全国で多く採用されているお盆ですが。
元々の旧暦の七月十三日~十六日の月だけをひと月後にずらしただけ。
つまり新暦の八月十三日~十六日をお盆期間としたのです。

最後に、旧盆。
これは八月盆をそう呼んだりしますが、もう一つ。
本来の旧暦の七月十三日~十六日をそっくりそのまま新暦に合わせたお盆です。
これは年によって日が動きますが、今年の場合は旧暦七月十三日が「八月十六日」
そして旧暦七月十六日が「八月十九日」
つまり今の暦で八月十六日~八月十九日が、純粋な意味で旧盆となります。
ほおずきと、お盆

という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳きお盆休みをお過ごしくださいませ💐😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
喫茶~言の葉
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