土用丑の日

うな重 喫茶~言の葉
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☆うな丼と豚丼

本日は、土用丑の日です。
土用丑の日と言えば、うなぎですね。
では今日、あなたはうなぎを食べますか?
私は、、、ウナギはお高いので、ウナギのタレだけを買ってきて、豚バラ肉をそれで炒めて豚丼を食べる予定。

厳密には、うな丼のタレを使ってるので、純粋に豚丼ではありませんので。
まぁこれで良いのだと私は思っております。
まぁその、貧乏人の言い訳ですが。

ではなぜ、土用の丑の日にウナギを食べるのでしょうか?
いや、そもそも、土用の丑の日って、何なのでしょうか?
ちょいと見て行きましょう。
豚丼

☆土用丑(どよううし)

土用

土用丑の日のことを、土用丑とも言います。

そこでまず、土用についてみてみます。

旧暦(太陽太陰暦)で、一年を区分けした二十四節気や五節句がありますが、これ以外に設けられた区分を雑節と言います。
その雑節の一つが、土用なのです。

この土用は、年に四回ありまして。
それぞれ季節が変わる前の18日間、この期間を土用と呼ぶのです。
今日は立秋前ですから、夏の土用。

夏の土用があるということは、秋の土用(立冬前の18日間)、冬の土用(立春前の18日間)、春の土用(立夏の前の18日間)もあるのですが、現代でやはり一番有名なのは、夏の土用ですよね。
土用丑の日

雑節

ちなみに雑節には何があるのか、書いておきましょう。
よく知られているものも多いですよね。

雑節は以下の通りです。
・節分(せつぶん)
・彼岸(ひがん)
・社日(しゃにち)
・八十八夜(はちじゅうはちや)
・入梅(にゅうばい)
・半夏生(はんげしょう)
・土用(どよう)
・二百十日(にひゃくとおか)
・二百二十日(にひゃくはつか)
陰陽五行説

節分

余談ながら、それら各土用の最終日は、かの有名な「節分」です。

つまり夏の節分が、立秋の前日。
秋の節分が立冬前日で、冬の節分が立春の前日。
そして立夏前日が、春の節分です。

この中で、冬の終わりである冬の節分(立春前日)に豆まきをして禍を払うのです。
新春という言葉がありますが、ここが年の区切りだったんですね。
厳密にはその頃の新月なのですが、まぁそこはここでは置いといて。

余談ながら、豆をまくのは、穀物の生命力が禍を抑え込むと信じられていたからです。
さらにマメは魔目ですから、豆を鬼の目に投げて追い払うというのが冬節分の豆まきなのです。
節分

丑の日

丑(うし)は、十二支のなかの一つですね。

簡単に申しますと、今は月~日まで、七つの曜日が暦の中で繰り返されます。
ところが旧暦では十二支が(十干と組み合わせて)繰り返されるんです。

なので丑の日は12日ごとにやってくるわけです。
十二支の丑

土用丑

それで、土用の期間が18日。
その中で繰り返し入ってくるのが12日毎の丑の日。

つまり年によっては土用丑の日が二回来ることになります。

それで今年(2024年)は、夏土用入りから5日後が今日。
そこから12日後、つまり5+12で17。
つまり18日間の夏土用が終わる前にもう一回、土用丑が来ることになります。
この日が今年の場合は新暦で8月5日。
この二度目の土用丑を、二の丑と言います。
十二支

☆ウナギと土用とかば焼きと

ウナギを食べる意味

これは、江戸時代の蘭学者である平賀源内が広めたと言われていますが、確証はないようですね。

丑の日、だから「う」
「う」の付く食べ物は色々あるが、頭が同じのウナギが良かろうと「夏土用にウナギ」と宣伝したらしいんですね。
その時の宣伝文句がこちら。
「本日土用丑、うなぎ召しませ」
ウナギが、夏の暑さに弱った体に良いから、だと。

江戸時代に、醤油が開発されたので、ウナギのかば焼きもグンと美味しくなった。
でもそれ以前は、蕎麦と同じほどの値段で、庶民的な価格で売られていたようです。
うなぎ

だいたい、ウナギの旬は10月~12月ですから。
なので夏場は売り上げが落ちるので、御商売のテコ入れとして土用丑の日はウナギが秀逸なキャッチコピーだったわけです。

日本養鰻漁業協同組合のサイトに養鰻の歴史がありました。
養鰻というのは、養殖のウナギですね。

これによりますと、養殖ウナギが始まったのは江戸幕府が倒れて明治になってからです。
これがまた面白いのですが、養殖ウナギでは、旬が6~8月なのだそうですね。
つまり、土用丑の食材として育てられるのが、養殖ウナギとも言えますね。
< 日本養鰻漁業協同組合 鰻養殖の歴史
ウナギ養殖の歴史

かば焼き

ガマという植物があります。
水辺に生える植物ですが、たまに陸地に生えていることがありますよね。
あれはその地表近くが、実は見た目より湿り気が多いという事を示してくれているんですね。

そのガマの花が咲くのが6~8月。
なんと養殖ウナギの旬と同じですね。

ガマの穂と言いますが、先端がオスの花で、その下のキリタンポみたいなのがメスの花です。
受粉後にオスの花は枯れてしまいますので、丸長い穂がガマの穂として有名ですね。
ガマの穂
このガマの穂が、カマボコの語源です。
漢字で書くと、蒲鉾。
ガマを漢字で書くと、蒲(がま)ですから。

そして江戸時代の初期までは、ウナギを丸ごとぶつ切りにして串に刺して焼いてまして、これがガマ焼きと呼ばれていたそうです。
まさにガマの穂のイメージですね。
ガマの穂
それで、ガマ焼きが、かば焼きとなったのだという説もあります。
ちなみにかば焼き、漢字で書くと、蒲焼ですよね。
そうです、文字で蒲(ガマ)と残っております。
そして現在のように、ウナギを開いて焼くようになったのは、江戸時代中期以降という事です。

ではそういうことで、私はこれから豚丼食材の買い出しに行ってまいります。
うな重

という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
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