☆知っておきたい外来生物
読売新聞のニュースより
「名所『高田千本桜』の3割が外来生物被害…『クビアカツヤカミキリ』往来の車に付着で拡大か」
昨日、こんなニュースを目にしました。
それによると、奈良県大和高田市の桜の名所『高田千本桜』重点管理樹木3割およそ100本に、特定外来種のクビアカツヤカミキリの被害が確認されたと、市の調査で確認された。
今後放置すれば立ち枯れに至る事から、市として防除に乗り出す、と言う記事でした。
これがまた繁殖力が強い。
この外来のカミキリムシが大和高田市に侵入したのは、大阪府あたりから桜見物に来る自動車に付着して入った可能性が高いと言います。
記事では、奈良県内でクビアカツヤカミキリの被害が確認されたのは2019年度に3本の被害僕を確認。その3年後には約600本に拡大とあります。
そう言った県内での被害拡大の中で、名所:高田千本桜の特に重点的に管理すべき樹木の100本が被害にあっている。
これ、外堀ではかなり甚大な被害が出ている可能性は高いんじゃないでしょうか?
とにかく繁殖力の強い外来種は、早め早めに駆除対策を取って行かないととんでもないことになります。
こういうのを放置すると、春は桜だねぇなんて追う言葉も死語になるかもしれません。
その理由を次に書きます。
クビアカツヤカミキリ
このカミキリムシが日本で初めて確認されたのは2012年愛知県にて。
そして現在は、奈良・三重・和歌山に拡大中。
そして関東地方でも被害が広がっています。
こちらは東京都環境局発表のデータです。
クビアカツヤカミキリ被害樹木
梅
桃
花桃
スモモ
どれも春を彩ってくれる樹木です。
そして何より、桜の被害が77.8%を占めています。
つまり、クビアカツヤカミキリの大好物は、桜。
桜の木を食べるんですね。
しかも幼虫が、木の内部から食べて行き、最後には枯らしてしまうほど。
桜の大敵とも呼ばれている外来昆虫です。
放置しておくと確実に日本からサクラが消え去ることになります。
この、首の部分の赤さ。
そして触覚の長さ(オス)を見かけたら、可愛そうですが迷わず×××(自主規制)てください。
☆さらにこの2種の外来カミキリムシと、2021年
ツヤハダゴマダラカミキリ
世界の侵略的外来種ワースト100にも記されているのが、このツヤハダゴマダラカミキリ。
この幼虫が本当に厄介です。
なぜなら、広葉樹であればだいたいの樹種に穴を開けて内部を食い荒らします。
特に果樹農家への甚大な被害が心配されます。
また当然、色んな広葉樹を食べるわけですから、森が壊れます。
森が壊れたら、そこに関わる昆虫・動物・植物・水資源・土壌流出などにもつながるのです。
たかが外来昆虫1種類ではないのです。
この防除は、近年まで日本でも頑張ってできていたのですが、2021年以降、各地で増殖中。
強い外来種は、最初の増殖を見逃すと一気に拡散する怖さがあります。
この怖さを多くの方がご存じないのも怖いんです。
是非この機会に、このカミキリムシを覚えてください。
ただご注意ください。
このカミキリムシ。
もともと日本で暮らしている種類と見分けがつきにくい。
見分け方は、いわき市のHPに有りましたので貼っておきます。
首筋の白い模様が無い方が外来種(ピンクのバッテン ×)
首筋に模様の有るのが、無害の在来種(緑のマル 〇)
※ 〇×は、私が付けました。
外来カミキリムシにご注意ください!|いわき市役所 (iwaki.lg.jp)
サビイロクワカミキリ
こちらも2021年に国内で初めて発見されました。
被害で多いのはエンジュです。
このエンジュは、街路樹に多く使われていますので、注意しておかないと倒木につながり危険ですよね。
夜行性なので見つかりにくいというのはありますが、こちらも見つけ次第、処分しなければならない外来昆虫です。
2021年、、、外来昆虫との関係??
ツヤハダゴマダラカミキリ
そして。
サビイロクワカミキリ
大変な外来種が日本に入ってきたのが、共に2021年です。
これは、輸入品に交じっての国内侵入と言うルートをたどっています。
ではなぜ、わざわざ2021年に、これまで侵入を防げていたこの2種の昆虫がやってきたのか。
ここには何かあります。
今は分かりませんが、絶対に偶然ではないです。
今後、心の片隅に2021年あたりを置いてあれこれ見て行くつもりです。
とりあえず忘備録として、今回は書き記して置くに留めます。
☆外来生物法
資料として、環境省自然局の「日本の外来種対策」から、外来生物法と、外来生物等一覧を貼っておきます。
この外来生物法と言うのは、何でもかんでも生き物を輸入して育てるのは危険ですよという事を分かりやすく説明してくれていますので、読んでおいて損は無いです。
そして以下は、同HPの外来生物等一覧を貼っておきます。
ここでは、現在指定されている特定外来生物を、以下の部門別に記してあります。
哺乳類
鳥類
爬虫類
両生類
魚類
昆虫類
甲殻類
クモ・サソリ類
軟体動物等
植物
という事で本日ここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日を💐