☆歳神様、お帰りに
左義長
どんど焼き。
九州では、鬼火焚き。
大阪でしたっけ、左義長(さぎちょう)とも申します。
左義長というのは、平安時代の宮中行事だそうで。
元々は、宮中で小正月に行われた三毬杖(さぎちょう)という陰陽道における修法みたいなものだそうです。
葉竹を三角に組んで短冊などを吊るし、陰陽師が周りで言葉を唱え舞い、やがてそれに火を付けて厄払いしたと申します。
三毬杖には、鷺鳥の意味も含まれていたのか、鷺は神聖でやや神格化された鳥でありましたし、鷺舞いという八坂神社に奉納される舞踊にもその関係が見られます。
そして鷺は、稲作において害虫を食べてくれる益鳥として大事にもされていました。
そう言えば、竹を三角に組んだ形というのは、田んぼの傍でスッと立っている鷺の形に似ているのかな、などとも感じられますよね。
神聖な左と、俗世的な右
余談ですが、古くからの日本人の自然観に基づいた神道では、左が神聖なものを表し、右が俗世的なものを表現します。
なので、神社で柏手を打つときには、右手を左手より一段引いてから打ちますよね。
これは神前で、神(左)を崇め、自分(右)を下に置いて奉る気持ちを表すという事です。
それに神聖な精神の宿る剣道でも、竹刀を持つ手は左手の方が重要な意味を持つそうです。
これは剣道に詳しい私の友人が申しておりました。
そこで左義長。
左という文字があります。
そこに道義や正義を表す義と、頂点や位を表す長の文字が加わっていますよね。
なので左義長とは神事での意味合いを強く含んでいる言葉でしょうし、元々の形を表す三毬杖、そしてその読みから、稲作での神聖な鳥である鷺鳥を含んだ、二重三重の掛詞なのでしょう。
☆どんど焼き
この左義長ですが、どんど焼きと言われている地域が多いようですね。
燃やす櫓(やぐら)の元々の骨組が竹ですから、燃やす最中にドンとはじけたのが語源なのかもしれません。
さてこのどんど焼き、左義長がそうであるように小正月(1月15日)に行われるのが常でした。
ここで正月飾りや書初めを火に返して空に送る(煙)のですが、これは正月にたくさんの服を持って我が家にいらして下すった歳神様を空にお返し申す行事でもあります。
2000年からは1月15日が祝日ではなくなったので、各地の神社も少々早めの土日あたりにどんど焼き(左義長)を終わらせるところが多いようです。
我が家の近くの神社も、今日まで。
なので今朝7時半に行ってまいりました。
そう強い風もなく、快晴の空。
我が家にいらして下さっていた歳神様を無事にお見送りすることができました。
とても良い朝でした。
という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊