☆森散歩
宝さがし
この季節になると、札幌の森は時間ごとに変化していくのが分かります。
実際に歩いていても、ガサリと音がして、雪に押さえつけられていた笹が急に立ち上がったり。
雪解けで、沢の流れが少し広がったり。
昨日も小学5年生の女の子たちが後ろからキャッキャと楽しそうにやって来て、私がぼうっと上を見上げて動かないので不思議そうに尋ねてきました。
「何してるの?」
そこで教えてあげました。
「小鳥の声が聞こえるでしょ。それを聴いてるの。」
するとその時初めて。
「本当だ、小鳥がいる!!」と女の子たち。
人は、聴こえているのに聴こえていないという不思議なことが良くあるんです。
これは、脳が、この音は必要ないとその情報をカットしてくれているから。
ところがこうして少し関心を向けるだけで聴こえてくる、つまり気付けることが良くあるんです。
そこでこう伝えてあげました。
「その場所から動かずに、おしゃべりもせずに、小鳥の声だけでその小鳥がどこに居るのか、分かるかなぁ??」
子供たちは実に楽しそうにニコニコしながら、まるで宝探し。
しばらくして一人の子が、目を見開いて木の上を指さしました。
「あ!いたよ!!」と小声でみんなに教えています。
「良く見つけたね、あの鳥の声、良く覚えてね。」
耳を澄ます子供達。
すると別の子が、「あっちにも同じ鳴き声がする♪」
そう。
この鳥たちの群れが私たちを囲うように居たのです、先ほどから。
ムクドリ
「この鳴き声、覚えた?」と、私。
「うん、覚えた!」と子供達。
「この小鳥はね、ムクドリと言う名前なんだよ。
ここでしっかりこの鳴き声を覚えて、友達に教えてあげよう!」と私。
小さくうなずく子供達。
その後、ムクドリが花の蕾を食べている様子をみんなで観察。
お花食べてるね。
おいしいのかな?
かわいいね。
たのしいね。
そんな小声の会話が飛び交いました。
おおよそ10分間の素敵な交流。
理科や自然が好きになってくれたらよいなと言う、森の中の小さな出会いでありました。
と言う事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き週末をお過ごしくださいませ💐😊