雪の森を歩く②~フィールドサイン

フィールドサイン 喫茶~言の葉
この記事は約3分で読めます。

< 雪の森を歩く~フィールドサインより続く

☆札幌は雪が降りましたので

前回のフィールドサインは、気温が10℃に上がった後なので溶けて崩れていました。
これが悔しかった。

ところがその後、雪が降りましてね。
マイナス9℃まで下がって、そこにサラサラの雪が降った(気温が下がるとサラサラになります)。
これはベストです。

下は一度解けた硬い雪(ほぼ氷になってる)。
そこにサラサラと来た日にゃ、犯行現場の犯人の靴のメーカーまで読み取れるってもんです。
そこで、快晴の札幌。
朝散歩してきました、あの森に再び、です。
フィールドサイン

☆今回調査の標的は、哺乳類

足跡乱舞

青い空。
白い雪。
濃い茶色の木々。
フィールドサイン

今回は、バードテーブルには関係なく、この時にしか判別できない哺乳類の足跡探索です。
雪は降ったばかり。
こんなに雪の積もった森に入る酔狂な人類は、近所では私だけ。
パラダイスです。
これなら、どんな犯行現場でも犯人特定できるってもんです。

本当にカワイイ足跡が、あっちからこっちへ。
こっちから向こうへ。
右から来て、斜め前へと方向転換。

このように、寒い間休んでいる樹木の間を、動物たちが活発に活動してるのが分かるんです。
フィールドサイン

ご近所の森の哺乳類たち

さて、この足跡は、誰が付けたんでしょうか?

この場合のフィールドサインでは、サイズ・感覚・肉球の有無・爪の有る無し・歩幅等で読み解いていきます。
それでもう、キタキツネはいけません。
ただひたすらキレイな一列
これではどんな犯罪を犯しても、すぐにあなたねと特定されてしまいます。
フィールドサイン

それで、エゾリス。
もうこの可愛さったらありません。
ちっちゃい、そして時々ジャンプしながら雪面を走っています。
フィールドサイン

ジャンプと言えばなんと、今回、ウサギの足跡も見つけました。
ウサギの種類もいつか特定出来たらなと思います。
フィールドサイン

そして、ついに発見、エゾタヌキ
フィールドサイン
ちょっとジグザグで、爪の後も残ってて、肉球の数も明確。
足が短いので、お腹が雪をかき分けてる独特のフィールドサイン。
夜行性ですからね。
でも、足跡見られただけでもいいや、満足満足。
フィールドサイン

人が、動物の存在を感じるだけでも癒される理由

エドワード・オズボーン・ウィルソンという生態学・進化生物学の学者さんがアメリカにいらっしゃいました。
残念ながら2021年12月に他界されています。

このウィルソン先生が提唱されたのが、かのバイオフィリア仮説です。
この説では、「大人の哺乳類がなぜ、哺乳類全般の赤ちゃんの顔に魅かれるのか」と言う理由が分かりやすく説かれています。
ここでは長くなるので省きますが(詳しくはまた後日ね)、バイオフィリア仮説を頭に置くと、なるほど、雪の森に残された動物の足跡に心が躍る理由が分かります。

ああどうもいけませんね。
小見出しタイトルに~の理由だなんて書きながら、理由に触れてない。
フィールドサイン

ちょいと今日は、こうお考え下さい。
森に残された小動物たちの足跡を見て、私たちが可愛いと感じる理由は、足跡からその動物たちが生きている様子を想像できるからです。
つまり、人が、動物の存在を感じるだけでも癒される理由は、想像力があるからですね。

これは、前に申しました人類進化と関わって来ます。
いやいや、人類進化の視座からならば、残された動物の足跡は「食糧確保の可能性」からの安心感だろうと思われる方もいらっしゃいますよね。
それはそれで正解です。

ところが、まだ答えはあるのです。
それを説明できるのがバイオフィリア仮説なのですと述べたところで、本日ここまで。
おまけとして、雪面のキラメキをどうぞ。
フィールドサイン

という事で、今日も最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き日でありますように💐

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
喫茶~言の葉
シェアする
KAZUHIKOをフォローする
タイトルとURLをコピーしました