☆花歌留多の花鳥風月
花札の簡単な歴史
我が家では以前から、季節の折々に花札で遊ぶことにしております。
あ、驚かれた方も多いかとは思いますが、違いますよ、賭け事ではありません。
純粋に、遊んでおります。
花札は、元々は「花かるた」と呼ばれておりました。
漢字で書きますと、花歌留多となります。
室町時代にポルトガル人が持ち込んだカードゲームが源流です。
ちなみに「カード」と「カルタ」
この二つはなんとなく似た響きですが、実は共に同じ意味。
英語とポルトガル語の違いです。
さてさてこの歌留多、さかんに賭博に使われたのは、古くは世の中が安定した江戸時代からになるそうで。
そこで幕府は風紀を乱すと禁止令を出したのですが、そんなもので収まるはずもなく。
幕府の目から隠れるようにして、歌留多賭博も行われ続けたようですね。
そして時代は明治。
ここで花歌留多は遊具として公に解禁されて製造販売が行われるようになりました。
ところが明治の警察は、どうせ賭博用品だろうということで、花歌留多を「花札」という蔑称で呼んだのだそうで。
それがいつしか、普通に花札という呼び方が世間にも定着して行くことになります。
つまり花札とは、警察の隠語だったのですね。
花札に見る一年
まず、花札に描かれた季節は、旧暦基準です。
なのでこのブログでも旧暦の1月から、その月の札の話を一年かけてやっていこうと思います。
まだ旧暦では12月ですから、始めるのは早くても今の暦で1月29日からとなります。
花札は、各月毎に4枚の札があり、それが12ヶ月ありますので4×12=48。
全部で48枚です。
では今回は、どんな札を月ごとにご紹介するのかを、最後に簡単に載せておきますね。
花札をご存知の方は、どうぞスルーをお願いいたします♪
では参ります。
☆月ごとの花札のご紹介
花札48枚全ての図柄に、日本の自然観(植物、動物、昆虫など)が詠いこまれています。
旧暦1月の札
睦月
松に鶴(まつにつる)
旧暦2月の札
如月
梅に鶯(うめにうぐいす)
旧暦3月の札
弥生
桜に幕(さくらにまく)
旧暦4月の札
卯月
藤に不如帰(ふじにほととぎす)
旧暦5月の札
皐月
菖蒲に八つ橋(あやめにやつはし)
旧暦6月の札
水無月
花札 牡丹に蝶(ぼたんにちょう)
旧暦7月の札
文月
萩に猪(はぎにいのしし)
旧暦8月の札
葉月
芒に月・雁(すすきにつき・かり)
旧暦9月の札
長月
菊に盃(きくにさかづき)
旧暦10月の札
神無月
紅葉に鹿(もみぢにしか)
旧暦11月の札
霜月
柳に小野道風(やなぎにおののみちかぜ)
旧暦12月の札
師走
桐に鳳凰(きりにほうおう)
☆花札には、風情があります!
これらの札を、月に沿ってご紹介して参ろうと思う令和七年であります。
実際の季節に合わせることで、花札の持つ世界観が伝われば嬉しいのですが、さてどうなりますやら。
ただ記事は、月ごとの飛び飛びになりますので、先ほどの月ごとの札紹介にリンクを貼っていきますね。
あ、そうそう。
映画サマーウォーズでも、家族でやる花札が描かれていますが、あれは本当の花札の良さが出ていますね。
久しぶりに集まった親戚同士が、花札を通して楽しく穏やかな時を過ごすさまが描かれていますので、未見の方にはどうぞとおススメしておこうと思います。
という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊