彼岸入り

彼岸花 喫茶~言の葉
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☆迷いや煩悩を越えるために努める期間

今日から秋彼岸です

今朝の札幌は13℃
すっかり涼しくなりました。
そこでカラスから起こされる前、4時半に裏山を30分ほど散歩してきました。

西の空には、ちょうど沈みゆく満月。
とても静かで素敵な時間でした。
満月

彼岸

昨年の今頃、彼岸の意味について書きましたので、今日はちょっと方向を変えて。

彼岸には、修行期間という意味も込められています。
では一体何の修行をするのか?
それは、日頃の自分自身を見つめ直して、日常の中で悩みや煩悩などに惑わされないような修行。

ちなみに、修業と書くと、学問や芸事を習い習得することの意味になります、ですのでここでは修行となります。

それでどういった修行かと申しますと、以下の六つに分けられるのです。
彼岸花

六波羅蜜(ろくはらみつ)

①、良い施しを行う事(布施)
②、決まり事をしっかり守る事(持戒)
③、正しい心を持ち、自分本位に怒らない事(忍辱)
④、目的に向かって地道に歩いていくこと(精進)
⑤、どんな場合でも動揺せずに、平常心を保つ事(禅定)
⑥、物事の本質や真理を正しく見抜き、それに従って言動も一致させる事(智慧)

①~⑤まではそれなりに分かりやすいですが、問題は⑥ですよね。
一般に言う知恵というのは頭の働きを指しますが、ここでいう智慧というのはもっと深い。
なるべく分かりやすい説明を加えたつもりですが、なんとなく伝わりましたでしょうか?
彼岸花

智慧

一般にいう知恵がどんなにあっても、物事の本質や真理なんてそうそう見抜けません。
智慧とは知恵よりも深いというのはそういう事です。

それでなんとなく、そうかぁそういう智慧というのが少しでも身についたらいいなぁと各自この期間は時に励みなさいよというのが、お彼岸なのです。

そしてあの世(彼岸)とこの世(此岸)が半年ぶりに最接近しますので、お墓参りにも行くという訳なのです。
この時のお墓参りは、祖霊がお盆に帰ってみえましたので、ここでは「どうぞ私のつたない修行をお支え下さい」というような意味なのかなと個人的には考えております。
祖霊はお盆の御接待を受けましたので、今度は子孫の力になってあげましょうというのじゃないか、そう個人的にはとらえています。
彼岸花

彼岸のもう一つの意味

彼岸の期間の真ん中を、中日といいますね。
この日が秋分の日です。
春の場合は春分の日。

この日は、前にも申しましたが、昼と夜とが同じ長さになる日です。
この日を境に昼夜の長さが逆転していくわけです。

そこで、秋の場合は鎮まりゆく太陽に祈りを捧げ。
春の場合は盛んになって行く太陽に祈りを捧げる。
そんな太陽信仰に基づいた祈りが行われていました。
そこでこの時期を「日願」としたと言います。

この日願とは太陽信仰ですから自然崇拝、つまり縄文文化の流れ。
そして彼岸とは仏教用語のあの世であったり悟りの境地であったり。

こういう風に色んなものが結びついて日本文化が形作られたのだと思うと、こういう季節行事や暦などは、しっかり次の世代に手渡していきたいとしみじみ思うのです。
日の出

という事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
喫茶~言の葉
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