☆今日は十五夜
十五夜と、満月と
今日(2024年)9月17日は、十五夜さんで、中秋の名月が昇る日です。
ご存知の方も多いかとは思いますが、十五夜さんとは旧暦で月の15日のこと。
ですので、月ごとに十五夜さんがあるのです。
まぁ現代の感覚で申しますと、15日の夜という意味ですから、普通と言えば普通の事なのですが。
ただし旧暦は、お月さんの満ち欠けが基準となっておりますので、月初めの1日が新月で始まります。
新月とは、太陽が地球を照らして、その地球の影に月がすっぽりと入っている日の事です。
つまり地球からお月様が全く見えない日、という事になりますね。
そして新月から満月へと向かって日が進むわけですが、新月から満月までかかる日数は13.9日~15.6日の範囲で動いているのです。
なので新月から15日目の夜には、満月になっていたり、そうでなかったり、もう過ぎていたりします。
ちなみに今年は、明日が満月となります。
仲秋と、中秋と
仲秋、、、中秋、、この二つの言葉が微妙に違うので混乱しやすいです。
まず、仲秋は、旧暦の八月全体を指す言葉です。
旧暦でいう秋とは、七月・八月・九月です。
そして仲秋とはその秋の真ん中の月のことですから、旧暦の八月という事です。
そして中秋。
これは旧暦八月の十五日という特定の日を指します。
今年2024年では9月17日の今日が、旧暦の八月十五日でありますから。
つまり、今夜昇るお月さんが、中秋の名月となります。
☆お月見と、お供え物
なぜ中秋の月ばかり、お月見として有名なのでしょうか?
これには幾つか理由があります。
まず初めは、夏の暑さが過ぎ空気が冷えてきて、湿気が低くなって空が澄んでくるので、月がきれいに見える時期になるからです。
それと、やはり旧暦ですから、農業暦です。
農業に自然環境が巧みに織り込まれていますので、お月さんを愛でながら、これから最盛期を迎える収穫が豊かでありますようにという願いを込める祭事でもあるのです。
月見には、ススキが飾られますよね。
これはススキを、実った稲穂に見立てているのです。
そしてお月見と言えば、団子ですね。
これは、お米を搗(つ)いて丸くお月様に見立てているとも言えますが、実は里芋を表しています。
☆縄文と、弥生と
稲作
稲穂はご理解いただけると思います。
前にも申しました通り、暦の大元は、弥生時代に稲作と同時期に日本に渡ってきました。
そして、そこから長い年月をかけて、日本の風土や季節循環に合わせて研究改良されてきたものだからです。
そこでの軸は、暦を利用して、いかに沢山で良質のお米を収穫するか、です。
なので収穫最盛期を前に、お月さんにススキを飾るのは、稲作豊漁祈願です。
なので起源は弥生時代であると言えます。
では里芋は?
収穫時期が晩夏から秋にかけてだから。
確かにそれもあります。
しかしもう一つ、歴史的に深い意味があります。
里芋
日本に里芋がやって来たのは、縄文時代という研究結果が出ています。
一説には黒潮に乗って、南の方からもたらされたのだとか。
そこから、日本に栽培が広まっていったようです。
そして米が日本にもたらされるまで、縄文人の主食だったとする研究者も多いんです。
そういう古い時代からの作物ですから、神聖な月に収穫物の里芋を捧げて月見をしたという事もあるようで、そこから儀礼食としても里芋が定着して行ったようですね。
ちなみに、山に自生する山芋に対して、栽培種である里芋という言葉が生まれました。
古い文献には、ヤマツイモとイエツイモという言葉が出てきます。
この言葉「つ」は、上代日本語の格助詞で、今でいう「の」の意味です。
日本神話にも、アマツカミ(天津神)やクニツカミ(国津神)という言葉があります。
そう考えると、里芋って凄いと思いませんか?
☆我が家のお月見
そんなわけで、本日は中秋の名月。
先ほど、山道からススキを一本刈ってきて。
え~とススキはこのように、葉の真ん中に一本白い筋があります。
何かのご参考になれば幸い。
そして月見団子。
美味しい団子屋さんで買ってきました。
里芋大変身です。
という訳で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き中秋の名月を💐😊