☆ムクゲの花
木波知須
ムクゲの花が咲いていました。
庭木としてよく植えられているこのムクゲは、平安時代あたりだったかな、日本に入ってきた外来種です。
古い時代ではこの植物を、「木波知須(きはちす)」と言いました。
これをですね、よせばいいのに略して使われる場合もあったんですね。
波知須と。
波知須
古い言葉で波知須とは、蓮(ハス)のことでありますから、混乱しますよね。
写真は、蓮の花です。
つまり草の形で咲くのが波知須なら、波知須みたいな花を咲かせる樹木だから木波知須と名付けたのでしょう。
この花が散って実を結んだ様子が、蜂の巣から幼虫が覗いているようなので波知須(蜂巣)と名付けられたとも言われています。
木波知須と波知須
つまり、蓮が始めにありき。
もともと日本にあった(化石あり)、もしくは仏教と共に日本に渡って来ていた(万葉集にその名あり)のが蓮。
波知須(蜂巣)(ハチス)を略して蓮(ハス)と呼ばれるようになった。
そして、そのあと日本に入ってきたのがムクゲ。
その花を見た当時の学者か何かが、ああまるでこれは蓮の花に似た花を咲かせる木だなぁとして、木波知須(キハチス)。
それでこれも略されてハチスとも呼ばれるようになった。
なので。
音だけでハチスの花と聴いても、槿(ムクゲ)なのか蓮なのかは分かりません。
日本語をこれから学ぼうとする外国人の皆様、お疲れ様です。
男はつらいよ
余談ながら、映画「男はつらいよ」の主題歌にも出てきますね、ハチスの花。
「溝(ドブ)に落ちても根のある奴は
いつかはハチスの花と咲く」
日本語をこれから学ぼうとする外国人の皆様、どちらにも取れる日本語の語彙を正しく理解するためには、前後の文から意味を類推するしかありません。
つまりこの場合、水中に根を張って花を咲かせるので、蓮の事です、な~んて本当に余談でした日本語をこれから学ぼうとする外国人の皆様、ごめんあそべ。
ちなみに、日本文化理解のために映画:男はつらいよをご覧になる場合は、第一作(1969年8月27日公開)タイトルも「男はつらいよ」、とだけあるのをお選びくださいませ。
ここに全ての要素、日本古来の美徳などがギュッと詰まっていますので。
日本(文化)をこれから学ぼうとする外国人の皆様、どうぞよろしくお願いいたしますね。
☆マルハナバチ
おだやかな蜂
マルハナバチ、という蜂がおります。
羽音がブンブンにぎやかで、熊のように毛が生えていて丸っこい体。
性格は穏やかで、まず人を刺すことがありません。
とにかく懸命に花粉を集めるので、野菜などの受粉に大いに役立ってくれている蜂です。
虫媒花
受粉に役立つ?それが何??
そう思われる方もいらっしゃるかとは思いますので、ほんの少々の説明追加。
植物が花を咲かせるのは、子孫を残すためです。
それで花の中にメシベとオシベがあって、オシベの花粉がメシベに付くと受粉となります。
メシベが受粉すると、メシベの根元の子房が膨らんで、実になります。
この実が、植物によっては野菜と言われたり、果物と呼ばれるわけです。
、、、ということは、です。
こういう昆虫が居ないとなると、人類は絶滅レベルの食料危機に陥る訳なんですね。
もっとだから私達は、感謝の気持ちを持って昆虫を見つめなければならないんです。
話は前後しますが、こうして多くの植物の受粉は、昆虫たちが行ってくれるものです。
このような、受粉に昆虫の力を借りている花を、専門用語で「虫媒花(ちゅうばいか)」と言います。
写真は、ムクゲの花。
ムクゲの花も、当然、虫媒花なのです。
エゾオオマルハナバチ
ああ、またまた前置きが長くなりました。
私の悪い癖です。
今回私がお伝えしたいのは、散歩中に見かけたムクゲの花で、エゾマルハナバチが懸命に花粉を集めていた様子です。
エゾマルハナバチはマルハナバチの一種で、純粋な種は北海道のみで暮らしています。
本州にも似た種がいますが、それは亜種と呼ばれる種類で、微妙に違うようですね。
まぁ、セッセセッセと夢中で花粉を集めています。
こちらが攻撃しない限り危険はないので、撮影もズームではなくスマホをここまで近づけての撮影です。
あまりに体中に花粉が付き過ぎて困っているエゾオオマルハナバチの様子です。
目にもたくさん付いたので、どうも前が良く見えなくなったようで、慌てて目の掃除をしていました。
こういう時に天敵が来たらおしまいでしょうに。
仕事熱心も良いけれど、敵に食べられたら最後ですよ。
そう言えば人にも、こういう方がおりますね、なんてね。
ムクゲの花に止まったエゾオオマルハナバチがとてもかわいかったので、今日はそのご紹介でした。
では今日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日を、、、もう夜ですね、お過ごしくださいませ💐😊