☆お盆のお供え物について
仏教用語
昨日、五供について少し触れました。
これは仏教用語で、他の宗教ではまた違う形になっていると思うのですが、まだそれは調べていません。
日本は不思議な国柄で、例えば仏教徒でなくてもその決まり事などは日常生活に溶け込んでいますよね。
なので、仏教的お供え物の意味などを知っておいても損はないと思います。
では五供。
五つのお供え物、それぞれの意味を見て行きます。
①、香
お香ですね。
お香は文字通り、大変良い香りがします。
このお香の香りは、心身を清めるための物。
つまりお香を焚くことによって、その空間を清めているという事になるのだそうです。
そう言う意味では、香の粉末を体に塗る「塗香(ずこう)」というものがありますね。
私、愛用しています。
この塗香は本来、お坊さんが修行をされるときに心身を清めるために使われるものだそうで。
写真のは桜の木で作った携帯用塗香入れですが、とても使い勝手が良いです。
話を戻して。
お香の煙は、無風状態ですと真っすぐに立ち昇りますよね。
これには、私たちの暮らす地上界と仏様の暮らす天上界を結ぶという意味があるのだそうです。
②、花
花は、確か飛鳥時代でしたか、、奈良時代でしたか、、初期の仏教が大陸から渡ってきた時にもう供花(くげ)という形で仏様の周囲に飾られていたみたいですね。
でも日本には縄文以前からの自然崇拝が根付いていましたから、その文化とも溶け合って独特の形になって行きました。
まず、依代(よりしろ)。
これは神霊がよりつく所や物の事です。
なので仏壇の花などは、お飾りだけでなくこういう意味が含まれています。
また室内に自然の力を取り込みたいという古来からの日本人の思いも込められているのです。
③、燈明
仏壇などに灯す火のこと。
一般にはロウソクを指しますが。
この燈明は、世の中を照らす智慧の光を意味します。
また個人の悩みや迷いから、私達を正しい方向に導いてくれるものという意味も含んでいるそうです。
それとこの炎。
口からの息で吹き消してはいけません。
それはなぜかと申しますと、、、。
祖霊や仏様を表しているので、それを物を食べたり、たまに悪い言葉を発したりする私たちの口。
その口から吹く息で消すなんて不浄だという事なんですね。
また、息は生きに通じますし、息の「い」は命の「い」。
なので息を通じて仏様の世界に、私達生者の命を削り送るということなので寿命が縮まるという事でもありますのでご注意を。
④、水
水に洗い流す、なんて言葉があります。
身を清めるの清もサンズイで、水というのは心身を清浄にするという意味を持ちます。
そうそうこの浄もサンズイですね。
なので五供での水は、浄水とも申します。
また仏様の喉の渇きを潤すためにも、できれば常に新鮮な水をお供えするのが望ましいのです。
そう言う意味では、水道水は塩素が入ってますものねぇ。
なんでも、お茶でも良いみたいですね。
⑤、食べ物
そして仏教では、仏様は香りをお召し上がりになるという考え方があります。
なので香りのよい果物などもお供えされますよね。
そしてお供え物としての食物は飲食(おんじき)と呼ばれます。
基本的に私たちが頂く朝ごはん、それも炊きたて。
それをお供えして手を合わせて。
その間に仏様やご先祖様はサササッとその香りを召し上がるわけです。
なので手を合わせたら、その飲食が冷めないうちに私たちが朝ごはんと一緒に頂くのが正しい。
私の生まれ育った九州の実家は、とても古い風習が色濃く遺っていた地域でしたから、こう伝えられていました。
仏様やご先祖様に供えた食べ物を私たちが頂くという事は、それらの霊力を我が身に取り込むという事で、大変良い事なので感謝して頂きなさいと教えられて育ったものでした。
という事で本日はここまで。
今日は八月盆中日2日目。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊