☆札幌、蛾、多量発生中
こんにちは!
いつもお読み下すってありがとうございます。
さて今日の話、先日見かけたんですが、札幌の地下鉄駅に多量の蛾が発生してます。
それはそれは大きな蛾で、まるでモスラのミニチュア版。
怪獣好き(昭和45年までの型限定)の私としては、パラダイスでした。
大人の方で虫を怖がる人もいますが、基本的に子供は虫好きです。
でもあれですよ、オトナが虫を怖がっていては、子どもの好奇心に悪影響を与えます。
どうにか、虫も好きになってくださいませんでしょうか?
かわいいものですよ、どうでしょうか?
あ、そうそう。
思い出しました。
こんな風景を目にしたんです。その夜の地下鉄に、20代のカップルが歩いてきて、男性が女性に「うわうわ、蛾だ気持ち悪い」と必要以上にくっついてましたね。
下心からの戦略か?
はたまた本気で怖いのか?
おいおいどっちが気持ち悪いんだいって思ったのは、ちょっと意地悪でしたかね?
☆植物に親しむには、虫を楽しむことも大切です!
さて今、札幌に大量発生している蛾、見かけはああですが、毒はありませんのでご安心を。
羽を広げると10cm以上ありますから、存在感あるんですが、優しいやつです。
つまり飛んでる分にはまだいいんでしょうが、多くが地面に落ちてほぼ動かない。
そうして地面に落ちて動かないから余計に気味が悪いと思われてしますんでしょうね、悲しい事です。
あれには当然、理由があります、飛べなくなる理由です。
食事がぜんぜん取れないんですね。
つまり、口がない。
それゆえに、ああして動くたびに体力を使って、体力も減ってくるんです。
なにぶん口がないですからね
そのために徐々に弱っていくしかない。
つまり彼らの生態は、こうです。
芋虫の時に、おもいっきり食べて食べて蓄えて羽化。
そこからは蛾として産卵をするためだけに飛ぶ。
蛾になる目的は、子孫を残すためだけ。
このような生態があるんですね。
なので私は彼らに親心を感じています、愛しいんです。
間違っても、きゃあ怖いと奥さんに抱きつくことはしません。
実は子育てが終わってもう動けない姿に、自分を重ねているのはここだけの話です。
虫って、そうみると愛おしんですよ。
この写真は、誰かに一夜にして食べられてしまったヤママユ蛾。
羽と足だけ残ってました。
☆大量発生中の蛾の正体
新聞やマスコミでは、「クスサン蛾」だと言っています。
なんでも専門家がそう特定したのだとか。
失敗したのは、その通りがかった地下鉄駅で、写真を撮らなかったこと。
悔やまれます。
撮っておかなきゃだめですね、せっかくスマホ持ってたんだから。
私は、ほんとうにクスサン蛾なのだろうかと思っています。
疑問なんですよね。
クスサン蛾の発生には、ちょいと時期が早い。
今年は例年より暑かったでしょう?
だから発生が遅れることはあっても早まることはないんじゃないかと思うんです。
私が思うに、ヤママユ蛾じゃないかと思うんです。
これ、私が先日撮影した蛾。
模様がヤママユの特徴を表していました。
羽を横切るようにシュッと線が入ってるのがヤママユ。
クスサンにはこれが無いんです。
☆クスサン蛾と、ヤママユ蛾
この二種類の蛾は、似てましてね。
まぁ、親戚みたいなものです。
正体を知ると、嫌うってのが申し訳ないぐらいです。
クスサン蛾は、楠蚕蛾。
クスノキのカイコの蛾、という文字。
一方のヤママユ蛾は、山繭蛾。
野山にマユを作る蛾、の意味。
どちらも、天然の絹糸が取れる蛾なんですね。
そうなると、シルクの服。
これが良いだなんてうっとりしてるのに、その生産者を忌み嫌うだなんて。
どうも乱暴な話だなぁと思う訳なんです。
余談ながら、絹糸の生産者で家畜化された「おかいこさん」を家蚕。
野生の昆虫で、絹糸を作るものを野蚕(やさん)と呼びます。
ヤママユ蛾もクスサン蛾も、野蚕です。
私の実家のお隣さんが養蚕農家で、時期になると蚕をたくさん飼っていました。
桑の葉をあげるのですが、みんなでショリショリショリとかじる音が小屋中に響いて楽しいもんでしたね。
そんな養蚕農家さんたちは、蚕のことを愛情込めて「おかいこさん」と呼んでました。