川の昆虫の話①~札幌編

カゲロウ 喫茶~言の葉
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☆川の昆虫 part1

加除式

昆虫の中ではかなり古い歴史を持つカゲロウ。
約3億年前にはもう居たという証拠の化石も発掘されています。
なんでも、昆虫の中で最初に羽を獲得して空を飛んでいたのが、カゲロウだとか。

幼虫時代は水棲昆虫として主に川などで数年暮らし、脱皮を重ねて、「亜成虫」という成虫に似た姿になります。
この亜成虫というのは、カゲロウ独特の変態なんです。
羽があって飛べるけれど、成虫ではないので生殖能力はありません。

普通の昆虫なら、幼虫と成虫との間に「サナギ(蛹)」があるのですが、カゲロウの場合はここが亜成虫となっているわけです。

こうなった理由は、カゲロウが昆虫の中でとても古い種類だからという事です。
実はもともと昆虫はこのように亜成虫という段階があって、進化の中でサナギになることを手に入れたと静岡大学農学部の稲垣教授が仰っています。

そして亜成虫から数日で脱皮して成虫になったカゲロウの寿命、これはわずか数時間。
ある日の夕方に一斉に成虫へと羽化し集団で交尾。
交尾を終えたオスはその場で命を終え、メスは水面に降りて卵を産んでから命を終える。
まさにカゲロウの命ですが、それは成虫の事だけを指しての表現にすぎません。

もちろん、一斉に集まって飛びながら交尾し、水面に産卵するカゲロウの大集団は、鳥や魚たちの格好のエサとなり、次の世代へ受け継がれる命は全体からすればぐっと少なくなるのも現実です。

ではそのカゲロウの幼虫は、、、と見ていきましょうか。
カゲロウ

ヒラタカゲロウ

川に広く分布しているカゲロウ。
体長10~15mm、平べったくやや円い体で、腹に7対の鰓葉(さいよう、、、息をする器官)があります。
その鰓葉には、赤褐色の斑点が見られます。
また、尾(尾毛・尾角)は、二本長く伸びているのが特徴。

流れのやや緩やかな川底の、石や砂利の表面に着いた藻を食べています。

また汚染には弱いので、この幼虫が居るという事は、キレイな川の指標になります。

ヒラタカゲロウの仲間に、エルモンヒラタカゲロウというのもおりますが、この種類も札幌でみられます。
カゲロウ

フタマタマダラカゲロウ

体長12mm。
体の色は単色で、赤褐色か、濃灰色。

幼虫は全体の体毛が少なく、頭に小さな突起が三つ付いてます。
その真ん中の突起は、先が二股に分かれているので、この名が付きました。
虫眼鏡で良く見ないと分からないかも。

尾は三本。
川の上流から中流にかけて暮らしています。
やはりキレイな水を好んで、そういう場所を選ぶようですね。
カゲロウ

フタスジモンカゲロウ

体長2cm。
背中に逆八文字の紋が三つ。
そして背中の真ん中に背骨のように、黒褐色の線が入っているのが特徴です。
また、腹部側面に、フサフサとしたエラが目立ちます。
砂の中を好むので、そこを探れば見つかりやすいカゲロウです。
カゲロウ

という事でこの回は、ここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐

< 川の昆虫②~札幌編へと続く

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
喫茶~言の葉
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