お茶のタネ

茶の花 お手軽栽培術
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☆祖母の茶の木と、そのタネと。

・祖母の、茶の木

生家で、わずかばかりのお茶を作っておりました。
チャノキ、ですね。
私の祖母が、それは丹精を込めて。

そして夏の始めにその葉を収穫して、仕上げる。
自宅で頂くためだけに作っていたお茶です。
これは格別に美味しかった。

約40年前にその生家を私が離れる時に、思い出としてポケットに入れた茶の実。
これを今でも大切に持っているのですが、今となっては育てておけば良かったと後悔しています。
こちらがその、祖母の茶の木の実です。
茶の実

・茶の実の寿命

以前にこのブログで、「タネの基本的な保存法」と言うのを書きました。
ここにタネの寿命には違いがあるという記事も書きましたが。
残念ながら、茶の実のタネの寿命は、そこに書いてある分け方では、短命種子に含まれます。
乾燥に弱いので、実が青々と膨らんだ頃、チャノキから直接もいで、水に小一時間浸してから蒔くのがベストのようです。

なので、私の手元にある祖母の茶の実は、もう手遅れ。
まぁ、それでも変わらずこれからも、私の宝物の一つには変わり在りませんけど、ね。
茶の実

・茶の種まきに適した土とは

さて、その種まきに使う土ですが、赤玉土が良いですね。
そもそもチャノキは、仏教の伝来とともにインドから中国大陸を経て日本に渡って来た植物と言われています。
また、それ以外にも、もともと日本在来種もあるといわれている植物。
何でも縄文の遺跡からも、茶の実の化石が出ているという話も聞きます。
なんともミステリアスではありますが。

そんなチャノキだからこそ、日本の土のような弱酸性がベストなんです。
だから、赤玉土。
それに3割ほど腐葉土を加えても良いと思います。

☆私、いま、お茶を育ててます!

・COVID-19の大流行での決意

2019年に中国武漢において発生したCOVID-19。
通称、新型コロナは、その後多くの罹患者と死者を出しながら世界中に蔓延。
世界の仕組みを一気に変えてしまいましたね。

あの時の絶望感や閉塞感は、まだ記憶に新しいです。
そんな折の2020年初夏。
私は一株のチャノキを買いました。
たしか500円ほどでした。

先の見えない新型コロナの拡がり。
そして人と人とのつながりが寸断されていく寂しさと不安。
そんな矢先でしたから、私はこの時、こんな大変な時代を一緒に乗り越えようねと、お茶の木の命を迎い入れたのでした。

・花のツボミが生まれた秋

それから3年半が経ちました。
我が家のチャノキは、瀬戸物の鉢の中ですくすく育ち、この秋の半ばごろに花のツボミをつけ始めたんです。
これは嬉しかったですね。

なんだか、チャノキが「乗り越えたね」って言ってくれてるようで。
さて、こちらが今の我が家の茶のツボミ。
茶の花
まだまだ小さいです。
いつ咲いてくれるのでしょうか?
この様子だと、来月かなぁ。

ちなみに俳句で、茶の花は初冬の季語であります。
植物達は確実に、周囲に流れる季節の便りを教えてくれるのでありがたい。
ああ、生きてるなぁって実感させてくれますしね。

今日も、最後までお読み下すってありがとうございました。
では本日も、あなたにとって、佳き日となりますように💐

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
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