☆熊本市内にて
・現在入館無料
熊本市内に、小泉八雲が暮らした住居が遺されています。
熊本城の目の前、つるやデパートの裏なので、ふらりと寄りやすい場所なんです。
私がここを訪れるのは、今年の春に次いで二度目です。
前は、春の終わりだったので、今回、秋の終わりに見ておきたかったんです。
普段は入館有料なのですが、今は入館無料なんです。
その理由は、熊本大地震で受けた被害の修復作業と、今後に向けての補強工事が行われているから。
・小泉八雲
小説家で新聞記者、そして英文学者であり随筆家。さらには日本研究家でもあった小泉八雲は、ギリシア人。
本名は、ラフカディオ・ハーン。
日本文化に魅了され、明治時代に日本国籍を取得し、日本名「小泉八雲」と名乗るようになりました。
「怪談」が有名ですね。
耳なし芳一、雪女、ろくろ首、むじな。これらはかなり広く知られていましたが、現在ではどうでしょうか?
若い世代では、あまり知られてないかもしれませんね。
この八雲が、またあちこちに居を構えて、日本の伝承や文化を集めて書き残して回りました。
その住家の一つが、ここ、熊本の小泉亭です。
・八雲の眺めた庭
私は前回、今年の春の終わりに訪ねたのですが、あれから半年。
どうしても今回見てみたかったのが、八雲の愛した庭の変化です。
縁側から小さな庭がこうやって見えます。
八雲がここで暮らしたこの時代では、まだ江戸文化が色濃く残っていたはずです。
私なんぞはモノ好きですから、30分ぐらいじっとこうして庭ばかり眺めておりました。
これがまた実に良いんですね、飽きない。
なぜ飽きないかと申しますと、植えられている植物に対して、愛情と敬意が感じられたからです。
もう少し詳しく書きますと、こういう事です。
ヒトの暮らす空間と、植物の暮らす空間との間に、緩やかで大きな境界線がきちんと引かれていること。
ここです。
春が来て、夏の盛りを過ぎて秋になると、植物は大きく育ちます。
そこで、思いやりも含めた境界線が無いと、植物に窮屈な思いをさせてしまします。
そうなると、庭はなんだか美しさを失っていくと私は思ってるんですね。
これには、庭の大小は関係ないですね。
熊本の八雲亭の庭は、植物に個室が与えられている感じなんですね。
これはまぁ、植物の個性を尊重するためという事でしょうね。
そんな思いがあふれているので、見ていてまったく飽きない。
いや、飽きないどころか、嬉しくなってくるんですね。
大満足でした。
・名著「知られざる日本の面影」
これは、小泉八雲が日本で最初に出版した本です。
江戸時代の名残が色濃く残る明治。
この時代に、日本の色んな風習や風景に触れて、日本文化に思いを馳せる随筆集です。
私は、「知られざる日本の面影」で覚えているのですが、八雲亭の展示資料にはこうありました。
「知られぬ日本の面影」
タイトルは違いますが、内容は同じです。
そして今回、八雲亭の館長さんから、こういう本もあるんですよと教えていただいたのがこちら。
「日本瞥見記」
・Glimpses of Unfamiliar Japan
なんでも、日本語訳をしてる方によって、表現もタイトルも変わってくるのだそうですね。
なのでこの機会に私は、日本瞥見記を手に入れてみようかと思いました。
さて、これらの本の原本ですが、タイトルはこちら。
「Glimpses of Unfamiliar Japan」
パソコンの翻訳機能にかけてみると「知られざる日本の片鱗」となりました。
他の候補として「見慣れない日本の片鱗」とか「見知らぬ日本の片鱗」
まぁ、片鱗だけは頑固に表示してきましたね、余談ですが。
最後に、Glimpses of Unfamiliar Japanの英文アーカイブへのリンクを貼っておきますので、ご興味ございます方はどうぞ。
Glimpses of Unfamiliar Japan
では、最後までお読み下すってありがとうございました。
今日もあなたにとって佳い日となりますように💐