大晦日2025

蕎麦 旧暦(太陰太陽暦)
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☆歳神様お迎え準備

よいお年を、と言う言葉

「どうぞよいお年をお迎えください」
そんな挨拶がそこここで交わされる今日は大晦日。

晦日と書いて、みそか。
みそかは三十日でありますから、毎月の最終日を晦日と申しますが、今日は一年の最終日と言う事で、大晦日。

いよいよ、新暦では今年も終わりですね。
私にとっての今年は、今後の人生を良い方向に変えてくれるご縁が次々に結ばれた年となりました。
本当に、驚くほどに。
正月飾り

今私は、このブログを書きながら、松迎えで育ててきた松の鉢植えを朝陽に当てているところです。
正月飾り
この松を後で玄関に出し、今日の日没、または明日の日の出と共にやって見えるという歳神様の目印にします。
本来なら、門松を飾らねばならないのですが、現代の住宅事情ではなかなかそういう訳にも行かない所が多く、我が家もそうです。
門松
ですので、ほんの小さな松の鉢植えをちょこんと飾る我が家でありますが。

それで冒頭のご挨拶。
「どうぞよいお年をお迎えください」とは、どうぞ良い形であなたの自宅に歳神様をお迎え出来ますようにという寿ぎ(ことほぎ)でありまして。

松迎や大掃除、お歳暮に正月飾りなどなどと順調に済ませ、そうして良い形でお迎えできたなら、歳神様がこの一年、幸いを多く届けて下さるという日本独特の自然な形での信仰の名残りなのです。
こういうところからでも、日本の文化というものは素晴らしいのだなぁと私は毎回思いますね。

正月飾り

と言う事で今日は、我が家に伝わる大晦日の過ごし方について書くことにします。

我が家の大晦日~昼風呂

先ほど家内に確認しましたところ、正月料理が昼までには作り終わるそうです。
ここも大事で、仕事をしても大晦日の午前中までで済ますのが肝要。

私も午前中に細々した用事を済ませ、昼ご飯を頂いたらまずはお風呂。
つまり、昼風呂に入ります。

これはただ単にお風呂に入るという事ではなくて、この一年にあった嫌な事や穢れを洗い流すためのお風呂、まぁいわゆる禊(みそぎ)みたいな意味合いも兼ねております。

これも我が家に代々伝えられた大晦日の風習でありまして。
古くは、源平合戦の時代に遡ると伝えられております。
もっともその時代であれば、風呂と言うより本物の禊であった可能性もありますよね。

まぁ、大晦日の昼に風呂!等とは申しましても、私ももっとバリバリと現役で仕事をしていた時は、大晦日も仕事、元旦も仕事と言う時代もありましたので、中々毎年大晦日の昼風呂が出来ていたわけではありません。
心身共にヘトヘトと言う事も普通でしたから、歳神様がふらりといらっしゃって、ああ汚い、ああいい加減とお感じになり、そんな年は特段良い事も少なかった、、、のかなぁ等と思います。

そしてようやく。
この歳になり、時間に余裕が生まれ、しっかりと手順を踏んで歳神様を真正面からお迎えできるようになったからか、今年は個人的に本当に良い年となりました。
風呂桶と手ぬぐい

我が家の大晦日~家族との語らい

昼風呂に入りましたら、ちょっとした料理を揃えて、それを頂きつつ。
家族との語らいを夕方(日没)まで。
まぁ今では子供達も巣立ち、それこそ大晦日であっても仕事に励んでおりますので、今は家内と猫だけの暮らし。
なのでそんなに賑やかではありませんが、穏やかに楽しい語らいの時間になりますね。

ここでは猫の相手をたまにしてやりながら、料理をつまみつつ、日本茶を頂きつつ、今年一年の振り返りや思い出話に花が咲く時間。
幸い、我が家の場合は互いに長時間のお喋りが苦になりませんので、普通に楽しい時間です。
そうそう、私が子供の時分には、花札なんかもこの時間によく楽しんだものでした。
お茶の時間

我が家の大晦日~歳神様お迎え

そうして迎えた大晦日の日没時、我が家にめでたく歳神様がいらっしゃったという事で、まず飾り松と、鏡餅(歳神様のお宿のイメージ)に、正月用に用意した料理を少量ずつお供えし、手を合わせて、直後に私達が頂きます。

これは神様と人とが一体化する儀式みたいなもので、サッと捧げてサッと頂く。
もうこれで歳神様は私達の体を借りて飲食を共にされますので、ここからお酒も解禁です。
これが守れずに、歳神様がいらっしゃる前に飲酒しては不謹慎なのだそうで。
あ、これ、あくまで我が家に伝わる作法ですから、それを念頭に読み進めてくださいね。

こういう事ですので、我が家の正月料理は大晦日の夕方から始まります。
勿論、元旦の朝からが正月料理だという方も多いのは、歳神様が元旦の日の出と共に来訪するという考えの地域も多かったのだという事でしょうね。

正月飾り

我が家の大晦日~年越し蕎麦

夕方にお迎えして、歳神様と飲食を共にし、歳神様と私達が一体化してからは、とにかく感謝して料理などを美味しくいただきます。
これが、歳神様も私達も楽しいというある種のお接待。

そしてやはりこういう時間と場なので、喧嘩や不愉快な話はご法度。
歳神様に失礼だからです。

ですから一緒に紅白歌合戦を(歌というものは、本来、神との交信と言う意味合いもありましたから)楽しむというのも有りなのですが、もう最近の紅白歌合戦は本当に質が低下しきりましたので一切テレビは観なくなりましたね。
あんなのお見せしたら歳神様に大変失礼になると思いますからね。

こうして、夕方から除夜の鐘が始まるまでは、自分の内側にもいらっしゃった歳神様へのお持て成しを意識して、穏やかで良い時間を過ごす事を心がけます。

そうして年が明ける直前から年が明けた直後の時間に、年越し蕎麦を手繰ります。
もうここまで来るとお腹もいっぱいなので、無理をしないで蕎麦を一本年が替わる前後の時間にゆっくりとすするというのも、有りです。
蕎麦

我が家の大晦日~若水様

最後に。
年が明けたと同時に、その時の家長が水を一つの器に汲んできて、家族で一口ずつ回し飲み。
これが、若水という名でして、各地に色々な形で遺されておりますね。
元々は天皇家に関係する行事だったのだとか。
我が家では、敬称を付けて、若水様と言い伝えられております。

その年に初めて口に含む水で、自分の中のここからの一年を生き抜く、最初の生命力を持った神様と言うイメージでしょうか。
そしてなるべく、若水様を口にした後は元旦の日の出まで、水以外は口にしない方が良いとも伝えられております。

以上が、我が家に代々伝わる大晦日の過ごし方、であります。
お冷やと、コップ
と言う事で本日はここまで。
そして今年一年、お付き合い頂きありがとうございました。
どうぞ佳いお歳をお迎えくださいませ🎍😊

Ψ~ 緑の命 ~Ψ
執筆者
毎日をワクワクに変える植物教育研究家
kazuhiko
略歴
園芸の生産・流通・販売・教育と多岐にわたり都合45年勤務。
植物がもつ癒し力や、ちょっとミステリアスな植物の物語を、色んな年代の方に届けています。

現代は、デジタル時代。毎秒おしよせつづける情報に、私たちの脳は、年中無休の疲れ気味。 そこで身近な植物を使った、効果絶大わずか5分の、カンタンな心身癒しをご提案中♪
旧暦(太陰太陽暦)
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