☆春の終わり
さて今日から、二十四節気は、穀雨となります。
穀雨に関しては、昨年書きましたので、こちらを参照されてください。
< 二十四節気~穀雨
何度も申しますが、旧暦(太陰太陽暦)は、京都(近畿地方)が基準の暦です。
なので、あちらは春の終わりの頃となるのでしょうが、札幌はようやく全体が春めいてきましたので、穀雨棟にはまだ早いような体感であります。
☆穀雨の期間
では、穀雨の期間を見て行きましょう。
今年の新暦では、4月20日から5月4日までが穀雨となっております。
ゴールデンウィーク真っ只中ですね。
では、その期間を、初候、次候、末候に分けるとこのようになります。
初候:葭始生(4月20日~4月24日)
「あし はじめてしょうず」と読みます。
葭は、葦。
水辺の葦が芽吹き始める頃という意味です。
なぜに、葦?と思う方もいらっしゃると思います。
太陰太陽暦(旧暦)は、稲作暦でもあるわけで、どうやらそこに関わりがあるようですよ。
と言うのも、水稲と葦は同じ水が豊富な場所を好む植物です。
そして水稲よりも一足先に芽吹く葦は、その年の自然環境の状況を映し出す鏡です。
葦の生育が順調なら、稲作もおおむね順調でしょう。
昔の日本人にとっては、穀雨に芽吹く葦は、とても重要な植物だったのです。
一方で、田んぼの土の改良にも役立ちますし、田んぼの畦道づくりには、葦を強化剤として刻んで混ぜ込まれたりしました。
また夏の暑さには、葦簀(よしず)の原料となり、茅葺屋根として住居の建材にもなったのですから。
次候:霜止出苗(4月25日~4月29日)
「しもやみて なえいずる」と読みます。
作物の大敵である、霜。
その霜が、もう降りてこなくなる時期。
それと同時に苗代で、水稲の苗が育ち始める時期を意味します。
穀物の苗を育てる雨だから、穀雨。
穀雨は春雨ですから、柔らかく割合あたたかく降る雨の事です。
その春雨が、苗を優しく育てるのですから、まさに穀雨。
この次候の言葉にも合いますよね。
末候:牡丹華(4月30日~5月4日)
「ぼたん はなさく」と読みます。
これは、おそらくですが、牡丹の花は春を見送る花と言う意味合いがあったのでしょう。
去り行く春を見送るように咲き出した牡丹は、立夏を過ぎて見頃を迎えます。
ですので俳句の季語としては夏ですが、穀雨の牡丹華は、牡丹の花の咲き始める頃、の意味です。
牡丹の花が咲き始め、去り行く春を見送りつつ、稲作では代掻きが行われる頃。
ちなみに代掻きとは、田んぼに水を張り、土を平らにならす事です。
なので、牡丹の咲き始めが代掻きの合図と言う意味合いもあったのかもしれませんね。
と言う事で本日はここまで。
最後までお読み下すってありがとうございました。
往く春を、より一層充実させて過ごしましょう。
では、どうぞ佳き一日をお過ごしくださいませ💐😊